「現実を打ち出したアニメ作品」ブレッドウィナー JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)
現実を打ち出したアニメ作品
不幸や悲劇がアニメーションで描かれることの意味を感じた作品だった。日本でも「この世界の片隅に」が話題となったが、暗い現実をアニメ化すると、どうも物悲しさが増す。
アニメで描かれることで、あの彩りや、子供の笑顔、小さな主人公をすごく大切なものと思えるようになる。守らなければならない存在としての在り方が強くなっているように思う。
絶対に誰も奪ってはいけない、汚してはいけないもののように思えてくるのだ。
自分の性を失わなきゃ生きていけない社会なんてあってはならないよね。本当に。
この映画のラストが何とも言えない。勝ちでも負けでもなく、晴れでも雨でもなく、ただ諭すように我々に紛争の醜さを知らしめてくれた作品だった。
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