ホテル・アルテミス　犯罪者専門闇病院のレビュー・感想・評価

近未来、暴動真っ只中のロサンゼルス。表向きはホテルだが、実際は会員制犯罪者専用の病院。息子を亡くした医者ジョディ・フォスターや、看護師兼用心棒のデイブ、銀行強盗後怪我を負った兄弟、組織のボスで怪我で運び込まれるジェフ、それを狙う女殺し屋ソフィアなど様々な人物が行き交い、期待できる展開。でしたが、色々回収できず。息子の死がフラッシュバックするシーンがあるけど、それ以上深く触れず。息子の友人だった助けた女警官もそれっきり。そもそもこの病院、忙し過ぎて、ジョディ一人じゃ回らない。組織の大ボスジェフもあっという間に殺され、見せ場なく。ソフィアの立ち回りはカッコ良かった。ラスト、ホテルのライトをデイブが付けたってことは、組織全員やっつけたということなのか。

わるくいえば、中途半端。
「水」の民営化で起こりえる現実の問題をテーマに、３Dプリンタで医療の未来を示している。…それだけ。あとは、犯罪者専用・会員制の病院というだけで、ふつうに殺しがあって、ルールが破られた。
ジョンウィックくらい、「ホテル内では殺しNG」というフリをもっと利かせてほしかった。
言葉で説明されてるだけなので、実際ルールをやぶるとどうなるかという場面がなく、「犯罪者の会員制」という意味合いと魅力が薄いまんま物語が進んでいった気がする。
もったいない。