劇場公開日 2018年10月13日

「表現者たちに、まだ鬱屈したパワーのあった時代。」止められるか、俺たちを 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0表現者たちに、まだ鬱屈したパワーのあった時代。

2018年11月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

若松監督の映画はひとつも観ていない。キャタピラは、あまりにもエグすぎて途中で観るのをやめた。途中でやめるのはそうはない。
だからこの映画を観た理由は、音楽が曽我部恵一ということと、井浦新ほか役者陣に興味があったのと、そして、観ようと思っていた映画が満席で取れずにちょうど時間が合ったのがこの映画だった、ということ。
赤塚不二夫のほか、当時の文化人、業界人が何人も出てくるようだがよくわからなかった。その時代の映画界に携わった人たちにとってはおそらくノスタルジーを掻き立てられる映画なのだろうと思う。僕には「素敵なダイナマイトスキャンダル」に似た映画、という感覚しかない。たぶん、井浦新のデフォルメされたような演技を好きか嫌いかで、この映画の好みがわかれるんだろうなあ。
めぐみがああなるのは、ちょっと意外だった。あれは真実なのだろうから筋書きに異論はないが、めぐみは自分の人生を幸せだったと言えたのだろうか、とふと思た。

栗太郎