劇場公開日 2019年7月6日

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「優しさに 孤独まとわす ナラティビティ  ※無季にて失礼!」こはく 野々原 ポコタさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5優しさに 孤独まとわす ナラティビティ  ※無季にて失礼!

2019年10月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ねぇ、私が生まれた時
パパはどんな気持ちがした?
遠くでおんなじ夕日を見ているの?
まぶしすぎて歩けない

突然の天気雨 世界中が反射する
歌いはじめるように

降るプラチナ 降るプラチナ
この胸に降り注ぐ
まだ孤独を まだ知らない頃に
こんな景色を予感していた

フイルムの夕日は銀の色
忘れていたやさしい日々
降るプラチナ 降るプラチナ
ただ人を愛したいだけ

いつ会えるの? いつ心に…

新居昭乃 / 降るプラチナ より抜粋

子供はどうしても母親の方になつく。
それは生まれて最初に接するのが母親だから。
多くは母親の腕に抱かれて乳幼期を過すのだから。
そして父親は金銭面や環境を整え、支える。

そんな当たり前なことなんですが
子供の頃は多分、
父親の役割をいまいち理解していなかったりして
ありがたみを感じたのはきっと、
自分が幾分か歳を重ねた頃でしょう…

そんな、家族における微妙な立ち位置であった
父親像を掘り下げて、横尾監督自身の経験をまみえて
作品に投影したのでしょう…

幼い頃のおぼろげな父の面影を
今の自分に重ねる主人公の男性

父に向けた嫌悪感が、罪悪感となり自身に向けられる

《人生での再開は、人生の再出発》

父を許すことで自分も救われる

そんなナラティビティが込もった作品

琥珀の宝石言葉 ・・・ 「誰よりも優しく」
         「家族の繁栄」「大きな愛」

ナラティビティ(narrativity)・・・事実に基づく物語性のこと

アキラ100%こと大橋彰さんの人間臭い演技も好印象でしたが
やはり井浦新さんファンのわたしにっとては
アラタ100%堪能作品でした♪

野々原 ポコタ
月曜日の美術館さんのコメント
2019年11月12日

降るプラチナって曲、素敵ですね。

月曜日の美術館