劇場公開日 2019年2月8日

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「人間アームストロング」ファースト・マン おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5人間アームストロング

2019年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

冒頭から緊迫感のある映像で引きつけられましたが、圧巻だったのは言うまでもなくクライマックスの月面着陸・月面散歩のシーンです。IMAXで鑑賞したのですが、視界いっぱいのスクリーン、ロケット発射の爆音と月面の静寂の対比など、文字どおり疑似体験をした気分を味わえて大満足でした。

ストーリーとしては、宇宙飛行士アームストロングが月面着陸に至るまでの経緯を、家族や同僚やスタッフたちとの関係を絡めながら描いています。ただ、序盤から登場人物が多く、誰がどういう役割なのかもよく理解できないまま淡々と進み、これらが以降の布石になっているとはいえ、前半はやや退屈な印象を受けました。

しかし、中盤のジェミニ計画の失敗あたりからは、映像的にも内容的にも再び緊張感が高まり、以降はずっとスクリーンにくぎ付けでした。国家間の技術競争の裏で、尊い命が失われているという現実を知ってはいましたが、こうして改めて映像で見せられると、やっていることは、プロジェクトやミッションという名を借りた、ただの人体実験ではないかとさえ思えます。本当にやりきれない思いになりました。

そんな中、月面着陸計画に挑み続けるアームストロングにも、言葉にできないような複雑な思いがあったのだろうと推察します。そういう意味では、ヒーローとしてではなく、一人の人間としてのアームストロングを知ることができる、貴重な作品でした。

おじゃる