ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書のレビュー・感想・評価
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面白かったが…
事実をもとにした映画で、結果は分かっているのに、ハラハラさせられて、面白かった。だが、同時にマスコミの恐ろしさも感じた。
映画の中では、ニューヨークタイムズは3か月間もその内容を吟味し、真意を確かめて、記事にしている。
しかし、ワシントンポストは、全く真意を確かめず、ただ記者の知り合いからの情報というだけで、わずか10時間ほどで記事にしてしまっている。
もしあれが、嘘の情報だったら? そう考えずにいられない。
つまり、その記者の主観で、情報源が確かと思い込んでしまえば、その情報に飛びつき、真意を確かめずに記事にしてしまうという事もあり得るという事だろう。
逆にいえば、何々省の元役人などという肩書さえあれば、簡単に恨みのある誰かを陥れるような嘘の情報をマスコミに流し、記事にできるのだ。
映画の中でに話だろうが、マスコミは怖い。
やっぱレベル高い…
感想は数年前のブリッジオブスパイとおなじ。
スピルバーグ、すごいんやな…と、改めて思った、です。
字幕翻訳はだいすきな松浦美奈さん。それもまた良し。
題材も時代背景もあまりよくわからないながら、ぐんぐん引き込まれて、飽きることなく、物語の言いたいことがズバン!とスクリーンのこちらに届く感じ。
すげーよーと思います。
女をバカにした新聞社内でのケイの孤独な戦いにも、ぐっときます。
テーマはジャーナリズム・マスメディアの本質的な役割についてなんだと思います。体制におもねることなく、権力を監視すること。1970年初頭にそれを命がけで実践した人がいるんですよ。さて、2018年にはできてるの?という問いかけです。言わずもがなですが。
そして無知な私は映画鑑賞後にウォーターゲート事件についてwikiりました。
未だみたことがない「シンドラーのリスト」をいい加減みたいなと思います。
Decision in a sense of urgency
In Washington Post, the instance of the reporting the government secret document regarding Vietnam War is drew.
NY Times reported it at first though, the publish was prohibited, so I think it was tough decision to do the report regarding the same document.
The story was always in a sense of urgency, I didn't get tired of until the last.
決断の難しさ、信念の強さ
メリル・ストリープは、本当に品良く自立した女性をやらせると上手いなと思います。今回のケイも、優雅で知性がある上流階級の女性として完璧だったし、新聞社の経営は自信無さげだけれど、新聞の、報道の本質は掴んで、譲らない所が素晴らしい。でも強いだけで無く、迷ったり後悔して泣いたりする。等身大の人間味があって、他の役者を圧倒してました。面白かった。
焉んぞ、権力に与す報道をするや
1971年の米国。
ベトナム戦争は泥沼化の一途をたどっていたが、米国政府はその正当性・優位性を国民に報じていた。
しかし、政府高官に替わって現地視察をした関係者が、ベトナム戦争の政府機密文書を持ち出し、ニューヨークタイムズ紙にリークしてしまった・・・
といったところから始まる物語で、折しも、ワシントンポスト紙は経営立て直しに向けての株式公開に目前だった。
政府はNYタイムズ紙への差し止め訴訟を起こし、短期のうちに勝訴してしまう。
同じニュースソースから機密文書を得たワシントンポスト紙としては、経営立て直しを優先して件の文書を報道するのを止して日和ってしまうか、それとも義を通して報道するかの決断を迫られる・・・と物語は展開する。
前半、かなり地味で、本当にスティーヴン・スピルバーグ監督かと思うくらいの地味さ加減。
音楽も控え、地道にワシントンポスト紙の窮状を淡々と描いていきます。
この前半で、ダメだぁ、ツマラナイと思う観客もいるかもしれませんが、この抑えた前半があったからこそ、文書を入手してからの後半のスリリングさが活きているともいえます。
報道の自由をどう守るのか、というテーマもさることながら、政府(権力を有した側)の嘘には騙されないぞ、嘘だとわかったからには真実を暴くぞ、という心意気が伝わってきます。
メリル・ストリープもトム・ハンクスも好演ですが、特にトム・ハンクスはアクが抜けた感じで、まさに好演でした。
この映画のラストシーンに続くのは、同じくジャーナリストを主演にした『大統領の陰謀』の物語。
お時間のある方は、続けてご覧いただくのがよいでしょう。
女性の尊厳。この映画をみて、一番残る印象がこれとは…。 見る前は報...
女性の尊厳。この映画をみて、一番残る印象がこれとは…。
見る前は報道の自由と公権力の攻防だと思ってました。
実際はそんな一本調子の話なんかじゃなかった。
ジャーナリストと施政者の距離感の変容期、
新聞社の個人保有から株式公開による社会の共有財産化への移行、
国家機密の暴露と報道の自由の境界線、
司法決定に応じない態度の是非。
これら重層的な問題をほぼ説明セリフ無しで肩書抜きのファーストネームでのやり取りで表現しきる。
ものすごく骨太。
そんななか、最初はほとんど画面の端にしか映らなかった女性たちが少しずつ、少しずつ、画面の中央に入り始め、ストーリーの要所にその存在感をみせていく。
鋭利な記事を書く女性記者だけではない。
電話の取り次ぎをする女性も。
政府側の弁護士助手も。
文書整理の修羅場にレモネード屋ごっこみたくサンドイッチを配るトム・ハンクスの妻がもっとも、メリル・ストリープの苦悩をわかっていた、そのことを思うとサンドイッチのくだりもまた、印象が変わる。あえて子供のレモネード屋ごっこと並べて描いておいてからの印象の変換であり、もう構成として巧みとしか言いようがない。
そして誰よりも。本当は夫がやるべき仕事だったのに、女の私なんかがー。この劣等感に囚われたメリル・ストリープが自ら意を決するまでの苦悩と葛藤、そして劣等感克服への流れが素晴らしく。
裁判のあと、演説するでもなく歩く道に彼女の決断を誇らしげに見つめる女性、女性、女性…。
映像とはなんと雄弁なのか。その顔顔顔に泣けて泣けて。
トム・ハンクスは映画のストーリーのほとんどをリードし且つ、メリル・ストリープの繊細な演技を邪魔しないバランスの良い押し出し感でした。
演技合戦があるのかと思いきや、決してぶつけない玄人ならではの相乗効果。
本当に、見応えのある映画でした。
究極の決断
決断すれば 大変なことになるかもしれない
それでも 正義をつらぬくことは出来るか?
ワシントン・ポスト社が 国家の極秘情報を入手し
それを報道するかしないかの
ハラハラ ドキドキの物語が展開する
監督もスピルバーグとあってか
さすがよく出来ていて満足でした
イエスかノーを決断するだけ
外国人の顔が皆同じに見えて、
名前も同じに聞こえて、ただ演技がうまいなということくらいしか最初印象に残らなかった。
前の席の中年夫婦が映画始まってるのにしゃべっていて、気になってしかたなく集中しづらかった。
後半はやっと慣れてきて、内容と顔と名前が一致するように。世界観だけは最初から掴んでいたつもり。
見せ方、つまりメリル・ストリープのネグリジェぽい姿のまま役員たちと重要な決断を下す場面や、新聞を刷る印刷所の場面など、見せ方だけで観客にどんな観賞を覚えさすかなど、スピルバーグの思惑通りと思います。
ケイが具体的にどれくらい仕事をしていたのか、ベンがどれだけの記事をこれまで作れていたのか、そういう働く人の現実的なシーンが少なく、そんな二人の活劇を見せられても感動し辛かったです。
上の人たちがイエスかノーかを言うだけの話に見えました。意思を聞いてももらえない下の人はいつも置いてけぼりです。
脚本も秀逸
予備知識もあまりない状態で見たのですが、とても面白かったし感動しました。
ワシントンポストの株式公開の話が始めのほうに出てきて、難しいかな?私に分かるかな?と心配でしたが、何とか分かりました。
そして編集主幹のブラッドリーたちが自宅でレモネードを飲みながら何千枚もの文書を整理して記事にするシーンには本当にはらはらしました。
でもやはり何といっても見所は社主のキャサリンですね。彼女の視点をメインにした事が、この作品の面白さのポイントになっていると思います。こういう状況で決断したキャサリン(メリル・ストリープ)にエールを送りたい。
本当に見て良かった映画でした。
震えながら決断する社主と新聞に涙
史実をもとにした映画。登場人物の名前はちょっとずつ違う。
基本的には全編シリアス。ワシントンポストとニューヨークタイムズのライバル関係から共闘関係に変化するのがとても熱い。
報道の自由と機密文書はいつの時代だって衝突するけど、機密文書が国益を大きく損なう事実や決断を隠して国民を騙していたとしたら、民主主義国家では政府や政府のトップを弾劾する権利がある。実際、本作で問題となるニクソン政権はこのペンタゴン・ペーパーズ後のウォーターゲート事件も引き起こし、任期半ばにして倒れた(ニクソン大統領は弾劾された)。
当時のアメリカにあって、働く女性はずっと軽んじられ、職場での大きな役割も求められていなかったんだろうなと感じる。本作は、政権対報道という構図の中で、男性社会対女性社主という構造ももっている。
ニューヨークタイムズが機密文書を報道したことで裁判所から差し止め命令が出たのをきっかけに様々な新聞社が尻込みするが、ワシントンポスト記者は「喜んで巻き込まれたいね!!」と記者魂を発揮。それに対して困った顔を見せるのがワシントンポストの役員達だった。特に社主(メリル・ストリープ)は、父親と夫から引き継いで家族で守ってきた新聞社を潰したくないし、株も公開したばかりだし、ニクソン政権に友人もいるという立場。機密文書の記事を掲載するには、多くの物を失う覚悟をする必要があった。でも、最終的に、震えながらも自ら決断した。
そうして印刷され配送される新聞の姿が、とても印象に残る作品だった。
印刷機
勉強不足で大統領の名前が全くピンとこなかった。ベトナム戦争もイマイチ頭に入っておらず、理解難しかった。
印刷機に文字がはめられて、紙が流されていく様子が力強かった。時代感出てて良い。
要所でジョンウィリアムスの音楽が流れてハッとしてた。
今まで見た映画の中でトップ級にさらっとした感想になってしまった。
今の日本の政治状態にマッチしてる部分があります。
当時のアメリカ大統領は、今よりも絶対的な存在というイメージがあります。
その中で、会社の存亡を賭けての決断は本当にスゴイことをされたのだろうなと思います。
テーマや伝えたいことも分かりやすかったので、けっこう楽しめました。
報道と権力の戦いでは、権力を支援せよ
文書を漏洩したダニエル・エルズバーグは、ヒロイズムに憑かれた人物のように描かれているが、そうした者の「内部告発」なしでは政府の不正が暴けない。
ローラ・ポイトラス監督『シチズンフォー スノーデンの暴露』では、エドワード・スノーデンは、米NSA(国家安全保障局)の不正通信傍受の告発よりも、自分自身に関心が集まることを避けようとする姿を見ることができる。告発が割り引かれて見られることを恐れたのだ。
ジョージ・クルーニー監督『グッドナイト&グッドラック』では、TV番組でマッカーシズム(赤狩り)批判をしたエドワード・マローは、マッカーシーから共産主義シンパの「汚名」を着せられそうになる。
政府の不正を個人が告発すると、それを矮小化したい人々は、告発者の人格や属性に国民の注意を促し、告発の影響を減殺しようと謀る。そして国民も、その動機が私怨なのか義憤なのか、告発者の人となりはどうなのか、興味を抱く。そのような構図を避けるのは難しい。
「ワシントン・ポスト」の編集主幹、ベン・ブラッドリーは「報道の自由を守る唯一の手段は、報道することだ」と言う。そしてその情報判断は、国民のリテラシーにかかっている。世論の後押しが強力なら、株主もスポンサーも「人気」にあやかって新聞社やテレビ番組をサポートできる。
報道vs.権力の戦いで権力を支援する劣化した民度では、言論の自由は死ぬだろう。
新聞が勝つか政府が勝つか、ハラドキです
政府の最高機密文書がコピーされ、新聞で発表される。いまでは考えられないセキュリティの甘さ。
コピーは昔なつかしいゼロックスの機械だと思われる。
最後にウォーターゲート事件の情報漏洩の場面と思われるシーンがあります。
けっこう面白かった
一番最初にスクープをものにした人たちが主人公じゃないところが面白い。報道の自由を一致団結して守ろうとしているのがより強調されている感じがした。ネットやコピーやファックスやyoutubeが身近に存在する現代ではこれほどドラマチックにならないのだろうな。
報道の自由と決断と
時代背景とか分かってないし、寝てしまうかな思ったけど、、
クライマックス引き込まれました。見終わった後、すがすがしい気分かな。女性経営者の勇気ある決断(凄いと思う)
キャサリンさんにグッジョブ!て言いたいような。
しかし字幕追っていくのに必死で じっくり画面見れてないのが残念
いろいろ勉強して改めてまた観たいかな。
YouTubeの映画解説見てみよかな…
何が正しいのかって難しい
面白かった。
色々な困難を乗り越えて、機密文書を記事に出せるというゴールにたどり着く。映画.comにも書いてあったけど、確かに池井戸潤的なストーリー。
「報道の自由」「国家機密」それぞれを単独で取り上げると、どちらも守られないといかないもののはずだが、実際に対立した時にどちらが優先されるのかは、簡単に答えが出ないのも確か。
これが後のウォーターゲート事件に繋がると思うと、世界的に強権的なリーダーが目立つ今の時代に映画化しようとした思いを感じる。
映画なので、話をわかりやすくするために、善悪がはっきり色分けされすぎじゃないかという疑問は残るけど。実際の史実はそんなに簡単では無いと思う。
映画館でわざわざ見る必要はないかな?
最初は女性社主が主役なのかなと思っていたが、後半はほとんどトム・ハンクス演じる編集主幹の独壇場だった。女性社主として成長していく姿もおそらく見所の一つなのだろうか如何せん目立たないため、あまり印象には残らなかった。
とにかくちょい役の登場人物が多く、誰が誰なのか分からなくなる。あれ?この人唐突に出てきたけど何してる人なんだ?といった場面が何度のあった。
それでもテーマは非常にはっきりとしていて分かりやすかったし、今のトランプ政権に対する皮肉めいたメッセージ性は強く、監督の思惑通りの作品になっていることは間違いないと思う。
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