劇場公開日 2018年1月13日

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「やはり試行錯誤」ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男 雨音さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5やはり試行錯誤

2022年4月16日
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勉強になった映画。
この方のデザインは、面白くてカッコイイだけでなく、上品だと思った。美しい色使いと、上等で凝った織物を使ってるせいか。自然のモチーフが多いせいか。目立つけれど、アクが強すぎず素敵だと思った。
そして、部分的なものでも、いろんなものを引っ張ってきて重ねてみて、面白くピタッとくる組み合わせを探す。ユニークなものも、最後はやはりバランスと印象なのだな。
色と、織りと、モチーフ。そして組み合わせの試行錯誤。

芸術的にユニークなものを作っても、着にくいものは評価されず商売にならない、とあった。やりたくてもそこはストップをかけざるをえない。
ファッションはあくまで実用に根ざしたものなのだから、それは当たり前なのだろう。ただこの方のようにインスピレーションが湧く人にとってはセーブするのは不本意なのだろうな。
ここもやはり、遊びが許されないせわしい世界なのだ、と思った。

あま・おと