劇場公開日 2018年6月2日

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「ありそうで無かったストーリー」最初で最後のキス ジンジャー・ベイカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ありそうで無かったストーリー

2018年6月3日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

UPLINK渋谷にてロレンツォ役のリマウさんの挨拶を聞いた後に鑑賞。全く予告などを見てない状態で鑑賞したが非常に楽しめた。
ストーリーはロレンツォ、アントニオ、ブルーという男女三人組の生活や周囲の人達との関係性を描いたもの。
三人の関係性は異なるものの、グザヴィエ・ドラン監督の「胸騒ぎの恋人」っぽいなと感じた。時折はさむキャラクターの妄想の描写もグザヴィエ・ドラン作品っぽく見える。しかしながら、彼の作品のようにシリアスなトーンではなく、本作は楽曲も含め、非常にポップな世界観で描かれている。テーマは重いが、鮮やかで清々しいのが本作の魅力であろう。
終盤はちょっと展開は予想できたものの非常に新鮮なオチである。ガス・ヴァン・サントの「エレファント」的な…
各キャラクターそれぞれが悩み、葛藤し、自分の道を進んでいく本作のような青春映画は個人的にかなり好きで、軸となる三人だけでなく、家族や友達との関係性にもスポットを当てているのにも好感が持てる。
思春期の多感な時期において、周囲のことに気を配りながら自我を形成する中で、皆が苦しみ、辛い想いをするということがリアルに伝わってくる。
鮮やかなんだけど残酷でモダンな映画という、なかなかハイブリッドな良作であった。

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ジンジャー・ベイカー