劇場公開日 2018年6月29日

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「迷路を飛び出したヒーロー🏃」アメリカン・アサシン サンゲリアさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0迷路を飛び出したヒーロー🏃

2018年7月6日
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鑑賞方法:映画館

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「レッド スパロー」「アンロック/陰謀のコード」、8月公開の「M:i」シリーズ第6作と今年はスパイ物ブームのようで、その中で本作は個人的な激しい復讐心に取り憑かれた主人公が暴走気味に突っ走るという、スパイ物としてはやや毛色の変わった作品。
主演のディラン君は表情がイイ。
ホントに人を殺しそうな目付きだったし、結構な細マッチョで動きもキレキレ。
個人的には若い頃のポール・ウォーカーの面影を見てしまいました。
「エージェント:ライアン」でH・フォードの青年時代を演じたクリス・パインよりも10才以上若いし、これからが楽しみです。

テロリストの製造した核爆弾を追う展開は「ピースメーカー」を彷彿とさせ、「ローン・サバイバー」のテイラー・キッチュとのモーターボート内での肉弾戦は見応えありました👍
さらに、海中で核爆発した衝撃波が海上の艦隊を襲う描写はド迫力で、このシーンだけでも見る価値はあると思います🌪️
キッチュの動機も指導教官キートンに対する個人的な復讐だが、さらに国家へと拡大している。この辺の詳しい事情は会話だけではイマイチ良く分からないので、回想シーンが欲しかったところです。

[追記]
原作ではイスラム過激派に拘束された米国市民とCIA局員を救出するのがメインストーリーで、核爆弾や「ゴースト」の存在はありません。
またミッチたちの訓練シーンにもかなりのページが割かれており、ここでは指導官ハーレーの「くそじじい」ぶりが徹底して描かれ、主人公との対立を浮き彫りにします。
しかしそのハーレーが敵に捕まってからがこの小説の面白いところ。
拷問されているハーレーの方が逆に敵を追い詰めていくというまさかの展開、余りの毒舌に笑ってしまいました。
もしキートンがこのシーンを演じていたら、名(迷?)シーンになっていたでしょう。

サンゲリア