劇場公開日 2018年7月27日

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「銀世界でアメリカの闇を描く」ウインド・リバー taquicoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0銀世界でアメリカの闇を描く

2018年8月15日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

ネイティブアメリカン居留地が抱える問題を題材にした作品。鑑賞前に予習が必要かも?
淡々と描かれる静かな怒りや悲しみを、終盤の銃撃戦で文字通り爆発させる。『ボーダーライン』『最後の追跡』と同じ脚本家が"アメリカの見えない闇"をテーマに書いた3部作の最終章だそうで、今回は監督も兼任。西部劇をモチーフにしている3部作のなかでも、『ウインド・リバー』は、白人によるネイティブアメリカンへの差別・圧力という点で西部開拓時代と全く同じ。居留地特有の複雑な法治体制は悲劇のもとでもあり、最後の復讐を完成させる仕掛けにもなっている。

taquico