劇場公開日 2018年4月14日

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「現代劇ながらニューシネマのような重厚な終幕が印象的な社会派ドラマ」女は二度決断する よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0現代劇ながらニューシネマのような重厚な終幕が印象的な社会派ドラマ

2018年3月19日
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鑑賞方法:映画館

元麻薬の売人だったトルコ移民の夫ヌーリと獄中結婚をしたカチヤ。出所後堅気の仕事を軌道に乗せたヌーリとの間に息子ロッコを授かり幸せな日々を送っていたが、ある日ロッコをヌーリの仕事場に預けて外出している間に爆発事件が発生、ヌーリとロッコは犠牲になってしまう。失意のどん底の中、警察の捜査に協力するカチヤは事件当日、事務所の前で1人の不審な女性とすれ違ったことを思い出す。

いわゆるサスペンス映画とは趣が異なっていて、愛する家族を一瞬で失ったカチヤが悲しみと憎しみの中でもがき苦しみながら真犯人を追い詰める様を「家族」、「正義」、「海」という三章に分けて残酷なまでに淡々と見つめ、移民に対する差別意識、ネオナチといった現在のドイツに巣食う闇の中を彷徨うカチヤが最後に辿り着く境地に胸が締めつけられる重厚なドラマ。あくまでも現代劇ですが作品が醸す雰囲気は70年代のノワールのそれで、日曜洋画劇場や水曜ロードショーのエンディングのように重く静かな終幕が印象的な傑作です。

よね