劇場公開日 2017年11月23日

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「「ギフテッド」という言葉の意味」gifted ギフテッド ROKUxさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0「ギフテッド」という言葉の意味

2017年12月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

子供にとって幸福とは?
観ている間中そう考えさせられた。

親権をめぐる裁判を取り扱った作品は、古くは『クレイマー・クレイマー』や『リアル・スティール 』などがあり、目新しいテーマではない。けれどもいつの時代も、子供にとっての幸せを考えることは、社会にとって「古くて新しい」切実な課題なのだと思う。

数学の天才が出てくる映画は、『ビューティフル・マインド』『奇跡がくれた数式』などがある。彼らは数学に没頭し、すばらしい業績を残した。
しかし与えられた才能を活かして社会に貢献することが、彼らにとって幸福な人生だったのだろうか。

「人は皆その能力を最大限社会に役立てるべき」というのは世間的には正しいとされているけれど、主人公フランクはメアリーに、その能力を活かすことだけに人生を費やしてほしくないと考えている。
翻って私たち凡人はどうだろう。役に立たないことを恐れすぎていないか。

ギフテッド(=神様からのギフト)とは、特殊な才能のことだけを意味しているのではないと思う。
生まれてきた命、メアリーと名付けられた一つの命のことをも指しているのではないか。

そうそう、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』という作品とも、何か通じるところがあるよね。

ROKUx