gifted ギフテッドのレビュー・感想・評価
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「前歯がない」という奇跡
映画の冒頭から「天才児」であると明かされる少女メアリーを演じたマッケンナ・グレイス。どの出演者も素晴らしいが、もうこの子役に全面降伏である。
演技が巧みで自然な天才子役がゴロゴロしているアメリカだが、本作のメアリーは決して「天才を演じている名子役」に見えない。IQが高すぎるとはこういうことかと一目で納得させられるビジュアルと雰囲気。この佇まいは天性のものなのか。
それでいて、メアリーが100%の純度で「7歳の女の子」でしかないのがすごい。大人顔負けの頭脳を持ちながら、ごく普通の子供という性質が一切削がれていない。7歳ゆえのもどかしさがひしひしと伝わってくるのだ。
タイミングを合わせたのかは知らないが、マッケンナ・グレイスの前歯がないことにも唸った。歯が生え替わる年齢だからこそこの物語が成立する説得力。この映画に神がほほ笑んだとしたら、まさにこのタイミングに撮影できたことだろう。
「(500)日のサマー」に通じる、心がつながる喜びと喪失の悲しみ
「アメイジング・スパイダーマン」シリーズ2作のメガホンを任されて、持ち味を出そうと奮闘しつつも良い結果が出せなかったマーク・ウェブ監督。だが、生後間もなく母を亡くした天才少女と養育する独身の叔父の関係を描く本作は、「(500)日のサマー」で描いたのが若い男女の出会いと別れという違いはあれど、心が通じあう喜びと、そうした関係が失われるときの絶望的な悲しみを再び主軸にした点で、多くの観客に共感を持って迎えられる好作となった。シンプルな人間関係の中で、心の機微を丁寧に表現するのが得意な映像作家だと改めて思う。
そして、メアリー役のマッケンナ・グレイスの実に豊かな表情には本当に驚かされた。優れた子役が子供らしい自然な演技をするのは当たり前だが、彼女は大学教授も驚嘆するほどの数学の天才という“不自然なキャラクター”を自然に演じているのがすごいのだ。
天才児を演じる少女こそが天才子役!?
天才児の育て方を描くと、どうしても暗くミステリアスになりがちだ。常人とは違う未知の領域へ足を踏み入れていくからだろうか?しかし、本作の場合は数学の天才少女、メアリーを演じるマッケンナ・グレイスがませた子供の歪さを終始コミカルに演じて、笑える場面が連続する。これぞまさく天才子役。見た目とやることの絶妙なアンバランスが、嫌味のない笑いに繫がっているのだ。天才を特別視してコントロール下に置きたい祖母と、普通に育てたい叔父との間で親権闘争も勃発するけれど、グレイスの個性によって、それらありがちな展開も程よく浄化される。子供にとって好ましい環境とは何処なのか?設定に関係なく、最後はそんな問いかけが客席に向けて投げかけられる。
「天才」という「呪い」
本作を見て思い出したのが、「X-MEN」シリーズ。
「ミュータント」と「人間」の共存を描いた作品だが、本作との共通点は「天才」を描いているところだろうか?思い出した理由をハッキリ文章化できない。
主人公は実母と対立するが、「善悪」の対立ではない。
どっちも正しいし、どっちも間違っている。
だからこそ「葛藤」があるのだが、それは「ミュータント」の子を持った親、と似ているのかもしれない。
一緒に過ごしたい、でも自分とは「住む世界が違う」のかも…と。
説教臭くならず、小難しくならず、温かい目線で描いているのは良かった。
マイフェイバリットムービーにランクインした
最高に面白いとは言えないかもしれない。ものすごく感動するとも言えない。傑作と呼べるほどの力もないだろう。
それでも、数百本に一本存在する、自分が「好きだ」と言える映画。それが「キフテッド」だ。
母親を亡くした女の子と、その子を育てる叔父の物語。普通ならば二人の衝突と和解が描かれるのだろうが、本作はそんなありきたりなストーリーを通り越して、もっと深く、家族の愛や人は優しいということを教えてくれる。
いくつかのハッとするような思慮深いセリフがあり、いくつかの心震わせるシーンがある。
それを春の暖かな日差しのような温もりで包み、心地よい作品に仕上がっている。
病院のシーンで、なんとも言えない感動が押し寄せた。これはなんなのだ?何に感動したのだ?誰に感動したのだ?なんで?。理由はわからなくても、メアリーのようにはしゃぐ心と当然のように存在する優しさが合わさって泣けてきてしまうのだ。
主演のクリス・エヴァンスは演技が良かったとは思わないが、好青年のようでもあり、がさつでワイルドそうでもある、複雑な面を表す良い配役だったと思う。そこにメアリー役のマッケナ・グレイスが合わさり、素晴らしい相乗効果を生んだ。
フランクとメアリーを見守り応援する。どちらかだけでは駄目なんだ。二人は一緒にいて欲しいんだ。そんな気持ちにさせてくれる好演だった。
最後にラストシーンについて。
フランクはメアリーに「我思うゆえに我あり」の言葉を贈った。メアリーはそれに対し「フレッド(猫の名前)思うゆえに我あり」と返した。
「あなたを考えるから自分は存在する」という、軽妙でありながら思いやりに満ちた、本作のラストに相応しい暖かい言葉だった。
人は優しい。
最強の親子愛であり、友情の物語でもある
最高の家族・友情の映画。登場人物みな魅力的!
主人公の心情がとても分かりやすく伝わってくる。みなの言動や行動に違和感がなく、筋が通っているシナリオだった。
彼女の、歯に衣着せぬ物言いが素敵だし、教室で「彼は素晴らしい作品をつくった」と堂々と言い放った勇気や自分の正しいと思うことに忠実に行動する行動力、保護者と自分の教師の一悶着に大人な態度を見せるところとか、キャラクターが好きだった。
意志の強さとか、本当に母親に似ているんだろうなぁと思わせることがあってそこもまた良かった。
そのときその歳でできることを楽しそうにやっている姿に、安心したりもした。
主人公の、彼女との向き合い方がとても好き。
のらりくらりとしていて生活も裕福とはいえないことをよく自覚しているからこそ、「この子にとって、自分と暮らしていることが本当の幸福なのか?」と考えたのだと思う。
と、いうか、どの親だって、1度はそんなことを考えると思う。自分のやっている子育ては正しいのか?子を幸せにできるのか?
最後に主人公が口にした言葉が全てだと思う。「こんなに素敵で賢く優しい子に育ったんなら、自分の子育ては間違っていない」と。
裁判の度に、彼女の意思は反映されないのか!?となども思ったけど、それは判断材料にはですかね〜
「離れたくない」と涙し合う2人に釣られて号泣した。美しい家族愛をそこに見た。
ハッピーエンドで終わるだろうなとは思ったけど、最後まで展開が分からなかった。
里親に預けるという展開が、なるほどそれはそれで現実的なオチなのかなと思ったりもした。
きちんと綺麗なハッピーエンドで、安心しました!
幸せとはなにか、深く問いかける感動作
天才の少女メアリーとその叔父フランクの絆の物語。メアリーの才能を伸ばすこと、普通の暮らしをさせること、何がメアリーのためになるのか、裁判所でのフランクと母親の争いを通じて深く考えさせられます。
二人が暮らすフロリダの風景と劇中で流れる音楽がストーリーに完全にマッチしていることも魅力の一つ。
映画の中で泣けるポイントがいくつもあり、私は終盤ずっとボロボロと泣いていました。
家族の絆、愛、そして幸せといった普遍的なテーマ性がこの映画にはあり、見ると温かく優しい気持ちになれる感動作です。
メアリーかわいいムービー
7歳のメアリーは自ら命を絶った天才数学者の母を持つ自らもギフテッド、いわゆる天才少女です。
天才ゆえに同世代の子供に興味が持てず学校に行きたがらないメアリーをフランクは学校に行かせたいと思っています。
フランクは亡くなった姉ダイアンからある願いを託され大学助教授を辞め船の修理工として田舎で姪メアリーを我が子として育てながらひっそりと暮らしています。
ひょんなことからメアリーの才能がバレ始めてそれを利用しようとするフランクの母イブリンが現れるもフランクは普通の子供として育てようと母と対立します。
複雑な境遇のメアリーは大人の思惑に翻弄されます
話自体はそこまで斬新ではありませんがメアリーとフランクの何気ない毎日のふれあいとメアリーの明るさに心を打たれます。
最近の邦画で目にあまる感動の押し売りは少なめで素直に笑えて泣ける楽しい映画でした
これはあれじゃな?マッケンナちゃんではなくクリエヴァのアイドル映画じゃな?
天才児=ギフテッドの少女メアリーの養育をめぐり巻き起こる家族間の確執と、その裏に隠されたとある真実が描かれるヒューマン・ドラマ。
監督は『(500)日のサマー』『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのマーク・ウェブ。
メアリーを育てる彼女の叔父、フランク・アドラーを演じるのは『ファンタスティック・フォー』シリーズや「MCU」シリーズのクリス・エヴァンス。
ギフテッドの少女、メアリー・アドラーを演じるのは子役のマッケンナ・グレイス。
メアリーの親友である隣人、ロバータ・テイラーを演じるのは『ズートピア 』『ドリーム』の、オスカー女優オクタヴィア・スペンサー。
ふーん。なるほろ〜。
これはたしかに大衆にウケるだろうな、という肌感の作品。
「家族の絆」という普遍的なテーマを扱った作品で、脚本に目立った瑕疵はない。
キャスティングもクリス・エヴァンスという大人気俳優&とってもキュートな天才子役マッケンナ・グレイスちゃんというそつのなさ。
そりゃ評価が高くなるのもわかる。
ただ。
ただ、こういう映画って全然自分の趣味じゃないんです😅
良い映画だとは思うんだけど、全然気持ちが前にノッていかないというか、「あー、ここで感動させようとしてるんだろうなー」というのが透けて見えてしまって正直冷めてしまった。
一体なぜ、自分はこれ程までに気乗りしなかったのか?
思うにこれはキャスティングが完璧すぎたせいなのではないだろうか。
というのも、マッケンナ・グレイス&クリス・エヴァンスというキャスティングがあまりにもキャッチーすぎるのである。
ギフテッドの教育方法、そしてそういった子供たちに自らの意思を押し付けようとする毒親、という深刻な社会問題を扱っているものの、マッケンナちゃん&クリエヴァというキャスティングがあまりにもキャッチーな為、単なるアイドル映画に見えてしまう。
2人が夕方の浜辺で遊んでいるところを逆光で撮影しているシーンなんか、ほとんどPVのようで「一体今何を観てるんだっけ?」という疑問が頭をよぎってしまった。
フランクを演じるのがクリス・エヴァンスではなくもう少し地味な役者、例えばジョン・バーンサルとかリー・ペイスとかだったら、物語に入り込めていたかもしれない。…決してクリエヴァが嫌いな訳じゃないよ。
いっそのこと割り切ってしまって、これをマッケンナ・グレイスとクリス・エヴァンスのアイドル映画だと思って観賞してしまえばもっと楽しめる作品なのかもしれない。
大人びた顔立ちなのに、お腹は幼児特有のぽっこり体型なマッケンナちゃん。彼女を愛でる紳士諸君もいることだろうが、むしろ本作はクリエヴァのアイドル映画である、ということを強く申し上げておきたい。
キアヌ・リーブスかと思うほど、お顔にお髭を貯えたクリエヴァ。どこか憂いのある表情をみせるクリエヴァ。少女と戯れるクリエヴァ。猫と戯れるクリエヴァ。シャツの上からでもわかるほどの筋肉をモリモリさせるクリエヴァ。ベッドシーンを見せるクリエヴァ、etc。
クリス・エヴァンスの魅力が満載の映画に仕上がっており、彼に熱を上げるお姉様方が本作を観てキャーキャー言っている姿は、想像するに難くない。
なんか日本でリメイクしそうな映画。
もしリメイクされるなら、櫻井翔とか二宮和也とかになるのかなぁ、とか思いながら観賞。
うーん。良い映画なんだと思うけど、やっぱり趣味じゃないんだよなぁ…。
子供に自分の理想を押し付ける毒親、子供の才能を認めずにそれを殺そうとする毒親、子供を認知しようともしない毒親、幼い子供を残して自殺する毒親。
まさに本作は毒親の見本市。子育て世代はこの映画を観て、教育について考えを巡らせるのも良いかもしれませんね。
すごくアメリカ的な話だと思いました
確か公開時、アベンジャーズが最高潮に盛り上がっていた時期で、その主役級が主演をする別の作品というのは、かなり気にはなるけど見るのはどうも・・・と思っているうちに過ぎ去っていったような記憶が─。タイトルも何だか色々目論見みたいなものを感じたし─。でも評価が高いのが気にはなっていたのですが・・・
で、時を経て、キャプテン的なものも落ち着いたし、ようやく観賞したというわけです。果たして─
素晴らしくアメリカ的な作品だったなぁという印象。内容も音楽や雰囲気も、配役も。絶対、キャプテン・アメリカというものを意識した作品だ(と勝手に)思ったけれど、役柄はキャプテン的なものから程遠いもので、それ故引きつけられたというと、まぁ色々引きずって観賞しているのは自分なのかなと思ったりするのだけれど、作品を見る前もこの映画は超人的なギフトの話だろうと思いこんでしまっていたわけで、それが全然違う内容で、思い込みとか決めつけとか、作品の狙いとか時期とかタイミングとか、色々と外的要因で面白みを感じてしまいました。
重要な中身に関していうと、めっちゃ感動したいました。何といってもこの子役は・・・みんな絶賛しているので、自分がいう必要性などないんですが、素晴らしすぎます。この子のお陰で邪魔な固定観念や決めつけ要素を全部排除できた気がします。しっかりと、俳優クリス・エバンスの素晴らしい演技を見ることができました。
助演の面々のパフォーマンスを見ても、この作品の配役というのは実に秀逸で、色んな絡み合いで様々な感情を引き出されていた気がします。
なにげに天才が集った普通ならざる内容であったけれど、リアルな感情リアルな世界をじんわりと感じさせてくれて、なんかすんごくいい作品でした。
何がベストかはわからない
劇場公開時鑑賞。
マッケンナ姐さんは人生2周目なのかね、と疑うくらい堂々とした演じぶり。ご近所さんのオクタヴィア・スペンサーがちょうどいい距離感で二人を暖かく見守る役。うーん、好き。
実際どちらがいいかは、なかなか難しいところ。設定がだいぶ違うとはいえ『グッド・ウィル・ハンティング』がチラリと頭をよぎる。ちょっと気になるのが祖母の立ち位置。ストーリーの都合でそうなったように見えて、ちょっと。あと『「500日」のサマー』のような変態構成を期待していたので、肩透かし感もあった。
泣いた
女の子可愛すぎ
giftedっていう題名だから障がい者の子のお話かと思ったら、天才的な女の子のお話だった。
クリエヴァがキャプテンアメリカとは打って変わってやさぐれ男感満載でかっこよかった。
近所のおばちゃんも良かった。
お別れシーンは泣いた。再会シーンはさらに泣いた。
猫ちゃん殺処分される前で良かった。
アイ・アム・サムに少し似てる。まぁ裁判で養子か施設に預けられそうになる映画はたくさんあるか
タイトルなし
めちゃくちゃ大好きな映画!
何回でも観たいと思える映画。
とにかくメアリーが可愛い!
病院のシーンは感動だし、ラストは羨ましいくらいの親子愛に涙止まらない。
夕日でシルエットになるシーンは色々と凄い!笑
お父さんに登るメアリーも凄いしそれに動じないお父さんも凄い笑
子供の気持ちを尊重してほしい
いつもこの手の映画を見ると思うことなのだが、子供の気持ちは尊重されないのだろうか。
アメリカでは両親とも実親なのに親権が剥奪されて、子供が里親に出されることもあると聞く。
誰かに通報されてからなのか、飲酒運転や書類送検など軽犯罪の前科があるから審査されるのか、それはわからない。
今回は自分の成し得なかった夢の実現を子供に強制し、人間らしい生活を奪った女性イブリンと息子である主人公フランクとの確執が軸になり、スリリングな法廷劇としても発展するが、「こどもにとって何が一番幸せなのか」がテーマになっていることは変わらない。
イブリンは実の娘を軟禁し監視し精神的支配下において人生を狂わせたとんでもない人間なのだが、ここまで彼女を駆り立てたものは何だったのか。
自分の考えが皆を不幸にすると認めない頑固な姿勢と、自分の挫折した夢を自分の血を継いだ者の手で成就させたいという欲望、そして世間からの承認欲求。
きっとイブリンも自分の人生の過ちに気がついていたのではないだろうか?
しかし認めたら最後、その虚無感に飲み込まれてしまうのを感じ、鉄の意志でその迷いを塞いだのではないだろうか。
じぶんの子供に天武の才があったとしても、子供時代にしか感じることのできない情緒を奪うことは到底容認できない。感情を自由にできる時代に抑圧すれば、人間らしさの欠如を生むことは、想像に難くないはずだから。
「母親が死んでからそれを公表して」とフランクへ残した姉の遺言に、彼女の心が負った傷の深さを思う。
彼女は本当は誰よりも母親に認めてもらいたかったけれど、同じくらい憎んでもいたんだろう。
誰も幸せにならない、自分さえも不幸にする。なぜここまで家族を追いつめられるのだろうか。イブリンに呆れを通り越して哀れみさえ感じた。
親権の話に戻る。
他人が家族関係のことを把握するのは至難の業だけど、親に虐待されているかどうかは、注意深く子供を観察し会話すれば手掛かりは得られるのではないだろうか。親と引き離したときにほっとした様子を見せたり、逆に戻りたくないと怯えた様子をみせたり。
今回メアリーはフランクと引き離されて泣いていた。こんなに愛着をもっている相手と引き離して、なにが子供の幸せなのだろうか。安心できる場所が居場所なのではないだろうか。法は誰から何を守るためにあるのだろうか。
メアリーの水準に合う教育も、子供らしい生活も与えたい。フランクの最後の選択が、最初からベターだったんだと思う。イブリンは最初からお金を援助すればいいだけ。人って簡単なことに遠回りする。子供に幸せを与えるのは難しいけど、そもそも大人が子供の気持ちを無視しすぎだと思う。
こういうの大好物
ゴーストバスターズ観て、主演の子が良かったので、
観てみたら、キャップが出てるし!
ドリームの女優さんも出てる。今度は数学得意でなかったけど。
安心して、好きな映画として紹介できる素敵な映画でした。
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