劇場公開日 2018年6月8日

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「天覧映画」羊と鋼の森 ヨッシーさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0天覧映画

2018年6月11日
iPhoneアプリから投稿

天皇陛下がご覧になったということで、自分の中でかなりハードルを上げて行っていたのだが、そのハードルをはるかに飛び越える良い作品だった。

この作品はピアノを弾いている人や調律師の人たちだけではなく、他の普通の人にこそ見て欲しい。
専門的な知識は何一つ必要ない(一応最初に基本知識は説明される)なぜならこれは調律師の物語ではなく、調律を始めたことをキッカケに様々な人と出会い、成長していく人間の物語だからだ。

主人公は、ピアノが奏でる森の中に足を踏み入れる、我々はそれぞれの森に足を踏み入れる。
人生とは森のようなものなのだなぁと感じた。
皆何かを見つけるために迷い、それぞれの答えを見つけるためにさまよい歩く。
途中、何かを見つけたと感じても、それは森の中で日が差し込んでいるちょっとした隙間に過ぎない。
また、必ず何かに迷う。
そんなことを感じるシーンがあった。

俳優で一人目に付いた俳優をあげるならば(皆さんとても素晴らしかったのだが)森永悠希さんだ。
彼の役は台詞は一つもないのだが、見ているだけで彼がどういう人生を歩んできたのかが分かり、彼の今までの苦しみや、救われた気持ちがよく伝わってきた。

とにかく全国民、いや、全世界の人に見て欲しい一作だった。

よっちゃんイカ
よっちゃんイカさんのコメント
2018年6月12日

本当にその通りだと思います演出の光の使い方が上手かったと思います!

よっちゃんイカ
MTKさんのコメント
2018年6月12日

山﨑賢人さんは今までの彼の作品の中で一番素晴らしい演技だったと思います。加えて、私も森永さんのあのシーンが印象に残りました。表情だけで語っていましたね。彼の寂しさが伝わり涙しましたが、最後の笑顔に救いが見られました。あの演出も素晴らしかった。

MTK