劇場公開日 2016年12月17日

  • 予告編を見る

「往年のドリフのようなドタバタに彩られたどこまでも愛らしいドラマ」幸せなひとりぼっち よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0往年のドリフのようなドタバタに彩られたどこまでも愛らしいドラマ

2017年3月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

妻に先立たれた独居老人オーヴェは40年以上務めた会社からリストラ通達され生きる望みを失い、自宅で自ら命を絶とうとするが、隣に騒がしい一家が引っ越してきてご近所騒動に巻き込まれる愛らしい感じのスウェーデン産コメディ。

様々な方法で自殺しようとするたびに思わぬジャマが入るというドリフのような展開と並行して描かれるオーヴェの過去。亡き妻ソーニャとの運命の出会い、二人に訪れる不幸な事故、そしてそこからなおも立ち上がる二人の凛々しい姿が鮮やかな色彩で描かれ、やがてオーヴェの周りでも何かが少しずつ変わり始める。どこまでも慎ましやかで慈愛に溢れた愛おしいドラマですが、ボルボかサーブかでいがみ合うご近所喧嘩等いかにもなギャグが満載で最高に楽しい作品です。何もかもが素晴らしいですが、特に印象的なのはソーニャを演じるイーダ・エングボル。全盛期のシェリリン・フェンのような透明感に満ちた美しさに参りました。

よね