劇場公開日 2017年5月6日

「余韻が秀逸」追憶 むっしゅさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0余韻が秀逸

2017年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

鉄道員(ぽっぽや)に代表される監督:降旗康男、撮影:木村大作コンビの新作という安心感に加えて、キャスティングもなかなかに豪華なもので、期待の大きな作品。
幼なじみ、再会、事件、犯人捜し、というキーワードを単純に結び付けた展開と思いきや、主軸は意外なところにあるという設定に惹きつけられました。
岡田・小栗・柄本、3人の男のドラマは見応えのあるものになっていたけど、それぞれの妻の下りが重要な割にさらっと描かれてしまっていたのがもったいない。上映時間が短めなので、あと15~20分くらい使ってでも掘り下げて、男たちの心情に結び付けてほしかった。これは吉岡秀隆と安藤サクラについても言えます。
この作品の持つ余韻が秀逸なので、多くを語らずと言うことでも良いのですが、降旗・木村の世界に酔うにはもうひとつ物足りなさを感じてしまいますね。原作とは異なる部分が多いようですが、重厚な人間ドラマを堪能できて満足です。

むっしゅ