劇場公開日 2017年5月6日

「挿絵のような「画」が美しい」追憶 ぶーすかさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0挿絵のような「画」が美しい

2017年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会、映画館

泣ける

悲しい

この映画は、キャストが映らない挿絵のような「画」が印象に残る映画です。その一つ一つが本当に美しくて、そして、この一つ一つの「画」に深い意味がこめられていて、北陸の、重苦しい低い灰色の空が、主人公篤の苦悩を的確に表していました。

そして、この映画・・・安藤サクラさんの演技無しでは語れないと思います。序盤と人生が変わった後で、それぞれうつろな目をされるのですが、本当に素晴らしい演技でした。

心の中にある苦悩を、表に出して演技するのはとても難しい事だと思いますが、主人公篤役の岡田准一君は、切ない複数の苦悩を演技し続けていました。はっきりいって「昭和的で地味」ですが、「画」と「演技」で勝負した映画だと思います。この「昭和的で地味」に対して魅了されます。この良さは、本当に大人の方にお薦めできます。是非劇場で魅了されて頂きたいです。

最後に 主演の岡田准一君ですが・・・ポスト高倉健と言われる事には戸惑いを感じている感が伝わります。おごり高ぶらないのが彼の良さだと思います。
年を重ね、努力を重ね一歩一歩近づかれ、いつかは・・・と、期待しております。

ぶーすか