劇場公開日 2016年6月18日

  • 予告編を見る

「第5勢力って…」トリプル9 裏切りのコード うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5第5勢力って…

2023年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映画の基本的ルール。
1.主人公とその仲間(元警官や、悪徳警官を含む銀行襲撃犯)
2.それを操るロシアンマフィア
3.目的不明の第3勢力、敵か味方か(FBI)
4.事件捜査を遂行する組織(警察、他地域から来たケイシー・アフレック)
5.地元のマフィア(セックス、ドラッグ絡みの犯罪が資金源)

主人公(キジョフォー)の妻はロシアンマフィアの首領(ケイト・ウィンスレット)の妹(ガル・ガドット)で、FBIが狙っているファイルは警備厳重な保管庫(国土安全保障省)にあり、そのファイルを手に入れないとケイトの夫は自由になれない(FBIに拘束されている?)。
で、ロシアンマフィアは、主人公たちに約束した報酬を払わないどころか、次の仕事を押し付けてくる。それが国土安全保障省の襲撃で、主人公は奥の手(トリプル9)を思いつく。

ざっとこれだけの内容のあらすじを、ことさらに分かりにくく、見せ場も作らないまま、編集のまずさも手伝って、せっかくの豪華キャスティング(エージェントの手腕が台無し)が泡と消えた、時間の無駄遣い映画。

見せ場と言うのは、プレビズ、撮影許可、空撮、スタントの手順、エキストラの手配、リハーサルなどを要する入念な準備を必要とするシーンで、完成した映像には人を引き付ける美しさが備わっています。
ひきつける映像がないまま、終わってしまうのは、どこかに欠陥がある映画製作だからです。この映画は典型的な失敗作です。

難しいことを、分かりやすく上手にシンプルに説明できる人が知性的で、その逆、簡単なことを、わざわざ難しく、複雑に見せることしかできない人は凡人。ストーリーテリングの才能は無いと言わざるを得ません。

第5勢力まで登場する映画って。。。(ウディ・ハレルソンまでカウントしたら第6勢力。警察内部にいる、ケイシー・アフレックをサポートする血縁者で、それなりに手を汚している悪徳警官)それなりの交通整理が必要でしょう。見せ方とか、キャラクターの描き分けとか、大きなストーリーの流れとか。。。

トリプル9が発動したら、警察の動きが限定される。それを利用して、警戒厳重な機密ファイルを盗み出す。多くの観客は、そこに巻き起こるドラマを期待したはず。実際には、第6勢力まで存在するストーリーのぐちゃぐちゃを見せられて、いったい誰が何を成し遂げ、誰を倒したのか、一回見ただけでは理解できず、かといって2度見ようという気にはなれない映画です。

これを駄作と言わずして、何を駄作と言うのか。

それでも、この映画を褒めている人には、きっと何か感じるものがあったのでしょう。緊迫感かな?

残念な出来上がり。いい素材が集まったのに、料理の味付けで台無しにしてしまった料理人。腕が悪い。と言うところですね。

2017.7.31

うそつきカモメ