劇場公開日 2018年1月19日

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「【縄文海進】」ジオストーム ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0【縄文海進】

2021年5月18日
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温暖化や環境問題に懐疑的な人は一定程度いる。

約1万9000年前から地球の海面が上昇し始めて、約6500年前くらいにピークを迎えた、日本では縄文海進と呼ばれる地球規模の海面上昇があったからだ。

海面の上下動は、人間活動とは関係なく、昔からあったのだと云う主張だ。

この時は、東京湾で見ると、大宮あたりは半島で、草加市は海の中、川崎駅や横浜駅の付近も同様で、東京も台地上のところを除いて海の中だった。

ある意味、「天気の子」のエンディングシーンみたいな感じだったのだろう。

こうした事を主張して、温暖化論争は陰謀だと云うのは、アメリカでは白人至上主義のトランプの支持者だったり、日本では、差別を是とするトランプを応援しているネット右翼思想の人間だったりする。

しかし、縄文海進は一万年以上かけた海水面の変化だし、近年の温暖化は、それに比べたら非常に短期で、温室効果ガスの影響を否定することは出来ないと思うので、世界的な二酸化炭素排出量の削減は喫緊の課題であることは間違いない。

物語としては、まあ、人工衛星でこんな環境変化を地球規模でコントロール可能だなんて思わないし、荒唐無稽で苦笑したくなるが、昨今の中国の宇宙開発の速度と、打ち上げロケットの残骸の地球落下を意に介さない態度は、もしかしたら、近い将来、宇宙紛争があり得るのではないかと思わせるし、その点では、この作品は、まあ、ドキドキさせられる。

もし、国務長官が、あのようなテロを引き起こしたら、アメリカの賠償金額は膨大なものになるだろうし、いろいろツッコミどころのある、考えすぎてはいけない作品のような気がするので、適当に楽しみましょう。

温暖化警鐘は陰謀だと云う人は、ツバルの人と住む場所を交換したら良いのに…。

ワンコ