劇場公開日 2016年11月5日

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「リアルに考えたらドン引きする話ですが、キャストの好演で十分見れる映画ではありました」ボクの妻と結婚してください。 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5リアルに考えたらドン引きする話ですが、キャストの好演で十分見れる映画ではありました

2016年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

タイトルもそうですし予告編見てもそう、最初から負け戦と分かっているような映画で、しかもキャストが絶対死ななさそうな織田裕二に間違いなく1人で力強く生きていけそうな吉田羊ですからね、一体どう見る者を納得させるのか・・・予告編の時点ではパスしようと思っていたけど織田裕二&吉田羊に惹かれて結局鑑賞してみたら、基本的には予告編の印象とそうは変わらず、ただ強引でも無理やり泣かせようとする荒業に何だかんだで嵌った感もあって、主人公には共感出来なかったけど泣けると言う、ちょっと自分でも納得できない感情に陥ってしまった映画でした。
まあ自分の涙なんて安いものですから、どちらかと言えば少数派だとは思いますが。
どう考えても主人公に共感できない人が圧倒的多数でしょうしね、って私も基本共感はしてないんですけど・・・。

しかし織田裕二が演じた夫は本当に身勝手な夫だ、こんな男に到底共感は出来ません。
でも1人惨めに死のうとも、妻と子供の幸せを願う気持ちだけは痛いほど伝わってきました。
その手段がいくらなんでも酷いし、こんな自分本位の案ではこの映画のようにはならないこと確実でしょう、ただ自分が死んで妻と子が残されるとしたらどうするか、そこはいろいろと考えさせられた方も多かったのではないでしょうか。
そして将来もし妻が勝手に再婚するとしても、その相手を自分の目で確かめて安心して任せられるか知っておきたいと言う願望は、分からないでもないような気はしました、それを実行する主人公はどうかと思いますが(苦笑)

まあこんな強引な映画でもやっぱり感動できちゃった最大の要因は、何と言っても妻の愛の深さ、これに限る!
また演じた吉田羊の演技が本当に素晴らしすぎて、思わず涙腺が緩みました。
最近はどの作品にも出ているような印象ですが、飽きないな~この方の演技は。
身勝手だけどどこか憎めないお茶目さがある夫を演じた織田裕二とのコンビも、本当に絶妙でした。
でも、やっぱり織田裕二は死にそうに見えないし、吉田羊も女手一つで十分子供を育てられそうなイメージは拭えなかったですけどね(笑)

それと込江海翔君が演じた子供が可愛かった、映画的過ぎてリアル感は皆無でしたが。
原田泰造もいくらなんでも良い人過ぎ、でもあれなら安心だね。
しかしエンドロールの画と中島美嘉の曲が心に響きましたぁ、感動の押し売り感は半端ないけど、それでもグッと来た!
まあいろいろとドン引きもしましたが、これはこれで意外と見れる映画でした、リアルを求めたらアレですが。

スペランカー