劇場公開日 2016年6月18日

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「【全編に漂う、不穏で不快な雰囲気を一人で醸し出す香川照之の怪演(含む、香川さんでしか表現できない”顔”)に深く引き寄せられた作品】」クリーピー 偽りの隣人 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【全編に漂う、不穏で不快な雰囲気を一人で醸し出す香川照之の怪演(含む、香川さんでしか表現できない”顔”)に深く引き寄せられた作品】

2019年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

 黒沢清監督渾身の一級品のサスペンススリラー。

 高倉(西島秀俊)は刑事として、ある大きな失態を犯し、今は大学の犯罪心理学者。新居に引っ越し、妻、康子(竹内結子)とは”表面上”穏やかに生活している。

 隣人、西野(香川照之)に挨拶をする康子。西野の言動、態度は一貫せず、警戒心を抱く高倉。

 <もう、序盤だけで、怪しき香川ワールド全開である。(取り分け、印象深い”顔”)>

 6年前に起きた本多家一家失踪事件が絡んできて、その事件を捜査する野上刑事(東出昌大)は高倉に協力を依頼するが・・。

 サイコパス西野の魔術に懸かったかのように、”あの印象的な”死体処理をする康子の姿。

 西野の家に住む少女 澪(藤野涼子:当時、”ソロモンの偽証”藤野涼子役で鮮烈なデビューをした。頑張って欲しい・・。)の発する言葉。

<ラストの高倉と西野の遣り取りも鮮明に記憶に残る、黒沢清監督が世に送り出した怖ろしき物語。香川照之の怪演あっての作品でもある。>

<2016年6月16日 劇場にて鑑賞>

NOBU