殿、利息でござる!のレビュー・感想・評価
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僕は、これほどまでに身を犠牲にして「無私」の人になれるだろうか?
中村監督の、泣きと笑いのさじ加減はいつもいい。
江戸時代、これほど無私の人が、かつて日本中のいたるところに一人や二人は必ずいたのだ。もちろん中には悪代官だっていたし、本物の守銭奴だっていたろうが、少なくとも、世間にはつつましさを美徳とする風潮があった。裏返せば、誰にだって贅沢をしたい願望は心に奥に眠っているのだが、それを自律し、人様に恥ずかしくない自分でありたいという大人たちがいっぱいいたのだ。
こんな話に近いのは、帚木蓬生の「水神」という小説があるが、ぜひこちらも映画化してもらいたいものだと思った。
この映画、ケチをつけるとすれば、予告やタイトルから受ける印象と、実際の内容がずれていること。はじめ、コメディかと思ってたくらいなのだ。映画自体は、十分泣ける話じゃないか。銭で丁髷なんてしないでもらいたい。
『駆け込み女と駆け出し男』と同じだ。映画を見せる前で損をしている。
映画としては物足りない
ところどころは、素直に面白かったです。
が、ハッピーエンドの実話でエンタメ度として物足りなかったです。
昔の中村監督の「ゴールデンスランバー」や、「アヒルと鴨のコインロッカー」など、何度も見たくなる邦画が懐かしいです。
非常に残念です。 Orz
徹底した娯楽作
中村監督は脚本がうまい、と思う。
実直な泣かせ話をうまくコメディタッチで、というか必要以上に説明して安心した娯楽作に仕上げている。
配役もズバリで、瑛太もうまいが、脇の脇までいい顔を揃えてるな。
中でも松田龍平は本当に何を考えてるかわかんない怖さがあってよかった。
実はコメディではありません。「無私の日本人」への憧憬。
Movix堺で映画「殿、利息でござる!」を見た。
堺雅人主演の「武士の家計簿」を見たのは2010年だが、
その原作者・歴史家・磯田道史による評伝「無私の日本人」に収録されている一編「穀田屋十三郎」を映画化した作品。
原作は文春文庫で読むことができる。
主演が阿部サダヲであること。
そしてTVCMや映画館などでの予告編でコミカルな部分ばかりが切り取られて放映されていることから喜劇なのかなあと思われがちだと思うが、まったくそうではない。
原作者、磯田道史氏は、関係の古文書を読んで泣いたという。
これは大真面目な歴史上の実話であり、農民、百姓、町民、商人が武士の圧制に抗った記録である。
江戸中期、仙台藩では、財政難のため民衆に重税を課していた。
そのせいで、破産や夜逃げが相次いでいた。
ある宿場町でも年貢の取り立てや労役で人々が困窮した。
造り酒屋を営む阿部サダヲは町の行く末を案じていた。
そんなある日、阿部サダヲは町の茶師である瑛太から、
仙台藩に金を貸し付けて利息を得るという、
宿場復興のためのアイデアを打ち明けられる。
町民の長である寺脇康文以下、妻夫木聡、きたろう、西村雅彦、竹内結子らが奮闘する。
殿様に貸し付けるための千両が貯まるまでの曲折が描かれる。
総額が千両になるまでに何年もの年月が流れる。
妻夫木聡の父である山崎努の思いや遺言や無私の町人たちの考えや思いに思わず涙してしまう場面がいくつもある。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
贅沢な映画。
いま、日本で時代劇を作るのはかなり困難を極めると思われる。
そこへ敢然と挑戦した中村義洋のチームは、賞賛に値する。
まずは気持ちのいい映画になっているということだ。磯田道史の原作はいつもそうである。ワルい奴が出てこない。
主人公チームに立ちはだかる萱場(松田龍平)にしても職務に忠実なだけだ。
宿場町の負担を減らすために、藩に金を貸し出してその利息をあてる、という発想は当時なかなか思いつくことではなかっただろう。そもそも元手がないのだから。
本作は、その金集めに奔走する百姓たちが、メインに描かれる。
贅沢な映画だと思う。手元に資料がないので確かなことは言えないが、吉岡の宿場町のオープンセットは説得力があった。この町を救うために人々は一生懸命になる。
きっちりと作ればやはりいいものができる。本作はそのことを静かに証明している。
感動ものでした!
予告の感じより、しっとりした感じ…
でも、自分の人間性を考えさせられるとっても良い映画だったと思います!
自分を犠牲にしてまでみんなを楽にさせようとする心意気…あっぱれです!
1番心にしみたのは、妻夫木さんの演技でした。もう少し予告に寄り添ったコメディ感もあっていいと思ったので評価は☆4つです。
慎み深さ、日本人は偉かった!
人は、日本人の美徳を思う存分堪能して!
いい人ばかり、日本人は昔は慎み深い人種だったはず。
皆が皆のために、人の為になることをしよう、しかもそれをひけらかさない、今の我々に警告を発してる。
ちょっと泣ける
どこまで本当の話かは別として、お話は良かったと思う。
原題は「無私の日本人」とか…。日本人の良いところを再認識させてくれた。
相手を慮ることができる人々の営みが歴史であることを、感じることができた。
良かったけど~何か~足らない
諦めないで続ける人が人をつなげ物語的には実話だけあり良かったのですが、何か~足らない、今の現代みんな見返りを求めがちなだけに考えさせられました。
でも何か足らない~何だろ~
これは現代にも通じる話。
かつての中村監督作品に出演していた
キャストが多く、楽しみにしていた本作。
作中に登場する人物は、
みな志の高い、いい人のオンパレード。
そんな中で、人間くさい役どころの
西村さんの演技がよかったと思います。
やっぱりこういう人もいないとね。
じつは実話…に縛られなくても。
もっとドタバタギャグ映画を想像していたので、しっとり感動系に寄って、肩透かしだったのはこちらの勝手な思い違いのせいだが、実話ベースとは言え、もう少しテンポよく話を進められるんじゃないかと感じた。
後半からかな
61本目。
昨日、何本か観ようと思ってたけど夜勤残業で遅くなり、挙げ句電車に乗り遅れと観れませんでした。
で今日。
残り1時間を切ってからかな面白くなるのは、トイレ行きたかったからその前に行っちゃえーみたいな感じ。
特に面白いとかはなく、この監督の作品は幾つか観たけど、どうなんすかね?
この作品に関してだけではないけど時代劇となると大体、時代劇って芝居するのは何故?
あとはナレーション。
作品にあってないと思う。監督が知り合いだからって使ったのか?それに個人的にこの人は好きじゃない。
最後の映像も現在の画はいらないと思う。
テロップで十分。
良い意味でも悪い意味でも肩透かし(゜_゜)
貧困にあえぐ庶民が一発逆転の秘策として、御上に金を貸し、金を借りたが利子も払わぬ御上にあれやこれやで利子を取り立てる、痛快娯楽!かと思いきや、思いっきり歴史道徳のお話。
阿部サダヲさんが出ているのでコメディかと思いましたが、違ってました。
ストーリーは現状に誰もが不満を抱いていたが、どうする事も出来ずに貧困にあえいでいるが御上に金を貸して、利子を取り立てて、その利子で我が町を盛り上げようとするが、その元銭と御上にどう金を借りてもらうかと言うのが大まかなあらすじ。
阿部サダヲさんが無双的な主役かと思いきや、どちらかと言うと瑛太さんの方が主役っぽくて、妻夫木聡さんは裏MVP的な活躍。
阿部サダヲさんはあくまでもきっかけ的な感じだか、結果として出演者が誰も均等に活躍している。
史実に基づいた話を分かりやすく教えてくれて、スッキリとまとまった感じが良い意味で肩透かし。
阿部サダヲさんを全面に押し出しての宣伝でコメディチックかなと思いきや、阿部さんが出ているが殆どコメディではなく、学校の道徳映画的な感じや、出ている役者は殆どと言っていい程悪者はおらず、癖のある侍ですら、実は理解があると言うのが少しご都合主義にも見え、阿部サダヲさんが出ているから気楽に笑って楽しもう!と観に行ったら…と考えたら、悪い意味での肩透かし。
個人的にはもう少しコメディ要素が多くても良かったのではないかなと思います。
スッキリとまとまっているし、良い映画だと思いますが、もっと笑える感じでも良かったのでは?と言うエンタメ要素が好みでもあるので、まとまった良い映画も言う前情報をもう少し入れていたら評価も少し変わっていたかと思います。
感動! お見事でござる
面白かったです!!
ただ、思っていたのとだいぶ違っていたのは
予想外でした。
こんな人たちが、250年前にいたとは
感慨深いです。
私利私欲ではなく、人のために何かを出来る人!
そういう人がいるから、
世界はまだまた捨てたもんじゃないのだと思います。
阿部サダヲさんは、いつもみたく
ぶっ飛んでなかったですが、良い演技でした。
しかし、最後の山崎努さんの笑顔のシーンで
全て持ってかれた気がしました!ww
さすが、ベテラン
山崎努さん、大好きな俳優です。
たぶん、このお話
山崎努さんが、演じた人物こそが
本当の主人公だと思います。
天晴れです!!(°∀°)
感動して、2回も見てしまいました!
魂が浄化されるような映画です。
このような実話が、今まで世に出ていなかったのが不思議です。
初めから終わりまで、とにかく感動しっぱなしで、涙腺崩壊です!
この映画に悪人は登場しません。私心を捨てて命がけで宿場を守ろうとする人々ばかり。
悪を退治するわけでもなく、恋愛やアクションもなく、映画としては盛り上がりに欠けそうなところですが、随所に感動の要素があり、コミカルに描くカットや効果音で退屈するどころか、ぐいぐい映画に引き込まれていきます。
すばらしいストーリー、実話であるということもより一層感動を大きくします。日本の誇りになる映画です。
また、羽生くんが友情出演したことで、海外のメディアにも多く取り上げられていますが、ぜひ世界の人々にこの映画を見てもらいたい。日本人のすごさ、日本映画のすばらしさを伝えてほしい。
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