劇場公開日 2016年5月14日

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「論語?いいこと言うじゃない。“義”に生きる人たちの物語。」殿、利息でござる! 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5論語?いいこと言うじゃない。“義”に生きる人たちの物語。

2024年1月31日
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鑑賞方法:VOD

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ラストから書き起こしていきますね。
「人は万物の霊長である故、牛馬を苦しめその背に乗るようなことは慎むべし」
「人が人の肩を借りて担がれるなど、卑しき行いにて、よくよく慎むべし」
先代・浅野屋甚内の、ここの語り、為政者への痛烈なワンツーパンチだと思ったの。

てっきり庶民から利息を取られる側に回った為政者の“おたおた、おろおろ”が見どころの風刺コメディかと思ってたの。
だから、ちょいとテンポ悪いかなぁ…とか思ったりして。「“おたおた、おろおろ”まだなん?」とか思って。
それを描かず、先の言葉で蜂の一刺しを見舞ったところが痛快だったの。

このお話を観ていてずっと脳裏に浮かんでいた言葉があります。
『滅私奉公』これに尽きるよねと。
出て来る人出て来る人、みんな“義”に生きるいい人たちばかりなの。
西村まさ彦あたりは、途中で裏切り者に堕ちる小悪党かと勘違いしてましたもん。
ファーストシーンの甕に銭をため込む山﨑努なんて、まんま『マルサの女』での悪徳資産家の顔でしたもん。こいつこそが最大の巨悪として立ちはだかるのかな?とかの勘違いもしていたんですよね。
その巨悪(笑)こそが、本作をハッピーエンドに至らしめたキーマンだったんですからね。
初っ端から巨悪なんて思ってすみませんでした。山﨑さん。小悪党呼ばわりした西村さんもごめんなさい。
私の浅はかな予想など、ことごとく裏切られるのですね。←性格悪いぞ自分。
それでよかったです。
私がもし、映画なんて撮ってたりしたら、どんな下衆な作品ばかり撮ってるんでしょうかね(笑)

して、先の言葉って論語からなの?
学がないからよくわかんないや…

野球十兵衛、