劇場公開日 2017年2月24日

「冒頭のあれ、どう撮ったの?」ラ・ラ・ランド うにさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5冒頭のあれ、どう撮ったの?

2023年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

幸せ

なんとなくNetflixをつけ、おすすめ欄にあって再び鑑賞することに。

「夢」とか「幸せ」とかね、・・考えるべき時に見ると前に進む方に背中を押してもらえる映画だと思います。夢が大切、夢こそ至上命題といった感じ。

ただ、個人的には犠牲にする部分が大き過ぎると感じたなら、諦めるというか見送っていいと思うんですよね。その先の結果に満足できていればいいと思うんです。夢が叶っても幸せで無いなら意味なくない?って思っちゃう派。一方で「夢がある」=「ワクワクできる、色々妄想できる」状況は大切だと思うのです。これはもう全方向的に良くなっていくか悪くなっていくかを左右する大きな風向きだと思うのです。

そういった意味で、個人的な話ですが今の職場に「夢が無いなー。」と感じた私はするのです、転職を。妻と同じ職場という状況にも、週4のリモートワークにも、それなりの報酬にもある程度満足していたけど、この先の未来がつまらなそうだったし、まぁ・・仕方ないかな。

(※以下、ネタバレあり。)

「ラ・ラ・ランド」では男も女も、出会った当初持ち寄った夢を叶えた事で美化されているけれど、実際には若い時に夢を語り合った男女の数だけラストシーンがあるのですね。バッドエンドも含め。遭遇したのは状況的に偶然だったとはいえ、店名にセブスと付けちゃう男、セブスっていうネオン輝くロゴマーク見て「あっ」って思いながらも中入って一曲聴いちゃう女。ちょっと未練がましいような気もしちゃうなw

最後、セバスチャンの悲しげな演奏の指が途中で消え入るように止まったのと、他の観客が拍手する中拍手をしていないミア。解釈は色々とありそうですね。

だんだん暖かい日もあったりして、いよいよ桜咲く季節が近づいてまいりました。出会いと別れの共存する季節で、幸福感と悲壮感が同居するような、気分の高揚感や謎のやる気と相まって狂気じみた感覚もあったりする4月がもうすぐです。

基本的にどこにいても大体何とかなるもんだとは思っています。ただ「夢があるか」という観点は、この「ラ・ラ・ランド」ほど厳格に定義しないまでも、人生100年時代に今後も大事にしていきたいスタンスです。

それにしても「ラ・ラ・ランド」の曲は、春の夜にはいい曲ばっかりだなあ。

うに