劇場公開日 2017年2月25日

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「【極悪非道な死刑囚の人間性の変化が面白いスパイアクション映画】」クリミナル 2人の記憶を持つ男 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0【極悪非道な死刑囚の人間性の変化が面白いスパイアクション映画】

2021年10月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

怖い

興奮

・2016年公開のアメリカのスパイアクション映画。
・アメリカの軍事システムを遠隔で乗っ取ることができるシステムを作り上げたダッチマン。彼のシステムが他に渡らないように保護・交渉していたCIAのビルが、そのシステムを狙うグループに殺害される。ダッチマンの行方がわからなくなったCIAは究極に困る。そこで、どうにかダッチマンの居場所を突き止め保護するために、最新の技術で彼の脳を別の人間に移植することを判断。しかし、脳移植者として適合可能な人間は極悪非道な死刑囚ジェリコただ一人。苦渋の決断でジェリコに移植するも、ジェリコは逃亡。ジェリコを追うCIAやシステムを狙う組織。そしてジェリコの中に芽生えるビルの感情。危険なシステムの取り合いの中で起こるアクションが描かれる という大枠ストーリー。

[お薦めのポイント]
・極悪非道なジェリコの感情や行動の変化がはっきりしていて面白い

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[物語]
・よくありそうな物語設定ですが、この物語の面白さはジェリコの成長。最初の方のジェリコは、本当に無慈悲な凶悪犯。欲しいと思ったら、相手のことなんてどうでもよく、殴ってもよし、殺しても良し、なまさに「お前のものは俺のもの」状態。そんな彼が、唯一手を出せない移植された脳のビルの家族。そこから違和感を感じ始めて、どんどんと人間が変わっていく。前半の無慈悲さが後半の行動の変化とのギャップに響いてきて面白さが増します。

[演出]
・遠隔で軍事システムを操作できるダッチマンのシステムがかっこよかったです。さりげないところですが、こだわりを感じました。

[映像]
・際立って感じたことはありませんでした。

[音楽]
・際立って感じたことはありませんでした。

[演技・配役]
・豪華なキャスト。皆さん、「嫌味」な感じが素晴らしく出ていて面白かったです。ケヴィン・コスナーさんは哀愁漂っていい感じ。ゲイリー・オールドマンさんはTHE 嫌味なキャラ。トミー・リー・ジョーンズさんはどことなく冴えないおじさま。中心人物が固いので安定感のある見ごたえでした。

[全体]
・敵方の生い立ちや意図があまりはっきりとはわからなかったので、ドラマチックなものは一切ありません。あくまでもスパイアクションとしてのエンタメ要素が強い映画。ただ、ケヴィン・コスナーさん演じるジェリコの人間性の変化は、観ているこちらがどこか「嬉しく」なってしまう変化でよかったなぁと思います。ながらみだと混乱しそうなので、お時間のある時に観られることをお勧めします。ありがとうございました。

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3104arata