劇場公開日 2015年10月16日

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「ここで終わってもいいような気がする」ダイバージェントNEO kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ここで終わってもいいような気がする

2022年4月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 “insurgent”とは反乱者の意味。前作の終盤も反乱気味だったけど、あれはあれでジェニーン(ケイト・ウィンスレット)によって洗脳された「勇敢」による粛清だったのかもしれません。だいたい権力を掌握しようとする輩は市民を騙し、世論を味方にしようとするものだ。まぁ、仮にジェニーンがヒトラーだとして、独裁者である彼女を暗殺しようとしたり、「博学」に権力を与えるのを阻止しようと革命軍が立ち上がるといった内容だ。

 それより、そもそも「無欲」が政治を担っていたのかもよくわからない。5つの派閥の決め方さえ疑問に感じてしまう。「高潔」はともかく、「平和」の存在そのものも単に農園で平和に暮らしているだけで、派閥とも言えない派閥だ。無派閥の方がむしろ自分たちの意見を持っているんだから、彼らにも派閥の名を与えてほしい・・・ちょっと乱暴なだけなんだから。

 そんな2作目。ジェニーンが祖先によるメッセージが詰まっている怪しげな箱を開けるのが今回のテーマ。隔離された世界の存在価値を問うかのような内容ではあるけど、異端者にしか開けられないというシロモノ。異端者が全ての派閥の適性を持つことがなぜいけないのか?結局は異端そのものが箱を開けるために生まれてきた者であり、迫害される理由もはっきりしない。つまり、これも為政者がデマを流したことに由来するのだろうと考えてみた。やっぱりヒトラーそっくり!

 そんなこんなで、実は・・・だったというオチ。ミュータントとか変異株みたいなものじゃなかった。ここで終わってもおかしくない話だし、FINALではもっと荒れるんだろうなぁ。それにしてもナオミ・ワッツ演ずるイブリンがカッコ良かった。

kossy