パイレーツ

キム・ナムギルさん、三枚目役だけど相変わらずカッコいいですね

タイトルに“～オブ・コリアン”と付けたくなるが、
建国前、朝鮮国の証しである“国璽”が10年間所在不明だったという史実を基にした本作。

明の皇帝から贈呈された国璽を持っての帰路中、鯨とぶつかり、あろうことか鯨に国璽を飲み込まれてしまう…！
国璽を見付けられねば死刑。鯨を探す為、海に出る水軍。
それを聞き付け、国璽で一攫千金を狙うは、女賊長率いる海賊、そして海を見た事すらない山賊。
鯨と、それを追う三勢力の争いの行方は…!?

鯨襲撃シーンは『白鯨』のような海洋スペクタクル。
海上で繰り広げられる迫力のアクションは見応えあり。
女性の方は山賊頭のキム・ナムギルのイケメンっぷりだが、やはり私は海賊の女親分、ソン・イェジン。すっかりおバカキャラに成り下がったハリウッドの海賊なんかよりカッコよく、美貌も映え、惚れ惚れ。

韓国の歴史アクションは、シリアスで小難しくなるか、漫画チックな内容になるか。
本作も漫画チックなキャラや描写もあるにはあるが、かと言ってシリアスには成り過ぎず、バランスよく。
史実を基に、真面目な部分や歴史のお勉強もちりばめつつ、面白楽しいエンタメ作に仕上げる韓国映画の力量。

発表されたばかりのオスカーノミネートでも『パラサイト』が作品賞候補に上がり、またまた日本映画は韓国映画に差を付けられてしまったと思う今日この頃…。

李氏朝鮮が始まって10年間はなぜか国璽がなかったという史実から、実は鯨に食われて争奪戦があったという仮定による話。ノリはパイレーツオブカリビアンみたいに少々コミカル要素もあり、アクションなんかは多少誇張して派手に仕上げていて、楽しく観られる。
主演の2人の恋の行方がもう少し知りたい感じだが、続編も考慮して煮え切らないようにしたのかもしれない。

結構大作。香港活劇にVFXをプラスした感じ。クオリティは全然高い。