劇場公開日 2015年11月21日

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「人を愛することの難しさ。静かに語るヒューマンドラマ。」流れ星が消えないうちに 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人を愛することの難しさ。静かに語るヒューマンドラマ。

2015年12月10日
PCから投稿

泣ける

悲しい

難しい

【賛否両論チェック】
賛:愛する人を亡くした時に、新しい愛を育むことの難しさや儚さを、温かい人間ドラマの中で、静かに描いていくのが印象的。
否:お話自体はかなり静かで淡々としていて、尚かつ上映時間も長いので、眠くなりそう。ラブシーンもあり。

 死んでしまった最愛の人への愛が消えずに、新しく誰かを愛することへの罪悪感に苛まれる主人公が、本当に少しずつその苦しみを克服していく様子が、温かくも静かな雰囲気の中で淡々と描かれていきます。印象的なのは、奈緒子と巧が夜の近所を散歩するシーン。ようやく新しい愛情を育みつつあったのに、加地が幼い頃落ちてしまった川を眺めた時に、ふと彼との思い出がフィードバックしてきて、思わず取り乱してしまう姿なんかに、主人公の葛藤が赤裸々に現れているような気がします。そんな主人公を優しく見守る、巧や父や妹の姿にも、また癒されるような気もします。
 ただ思いのほか上映時間が長めだったりするので、気をつけないと眠くなるかもしれません(笑)。時間軸はかなり行ったり来たりしますが、高校時代と現代なので、混乱することはなさそうです。
 ラブシーンも少しありますので、どちらかというとお1人で、愛というものを見つめ直したい時に、是非オススメです。

映画コーディネーター・門倉カド