劇場公開日 2015年4月25日

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「ベタなネタを全力で振り切った作品。」龍三と七人の子分たち Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ベタなネタを全力で振り切った作品。

2015年5月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

藤竜也、近藤正臣、中尾彬、品川徹。
樋浦勉、伊藤幸純、吉澤健、小野寺昭。
往年の名優が集結して日本版「RED」を。
映画「RED」より更に高年齢のメンバー構成で。
映画「RED」より更に身近で規模感を小さくして。
映画「RED」より更に不謹慎で馬鹿馬鹿しい笑いを。
…結果、完全に“ビートたけし監督作品”に仕上がっていました。

随所に差し込まれる色々とアレなネタの数々。
それらはビートたけしが語る逸話を想起させるモノばかり。
今の時代では不謹慎とされるネタが作中大手を振って闊歩する姿は一種の爽快感すらありました。

また主演の藤竜也を筆頭とした名優の面々の可愛らしさ。
絞める所は絞め、決める所は決めて。
確かに格好良いのですが……締めきれない緩みがある。
その緩みの可愛らしさ、愛らしさにグッときました。

ベタなネタを全力で振り切った本作。

往年の名優が現役バリバリの時から観ており、過去作の勇姿を知っている方々は「あの人があんな役を!!」と更に楽しめる作品だと思います。
そういう意味では劇場内を占拠する年齢層高めの方々が随所で笑い声をあげる様子は、傍から見ていると羨ましい限りでした。

個人的には15年に一度のペースで本作のような邦画作品が観たいです。
舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子のバージョン……これは次の「あぶ刑事」か。
将来的に北野武ファンである西島秀俊を主演とした同様の作品を作られると本作の観客の方と同じ体験が出来るのかもしれません。

突出した要素や未だかつて見た事無い要素に溢れた作品では無いですが。
或る種の免疫が有る方は普通に楽しめる作品かと。
オススメです。

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Opportunity Cost