劇場公開日 2016年1月16日

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「映画を作る側の楽しさが、伝わってきます!」の・ようなもの のようなもの Cディレクターシネオの最新映画レビューさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5映画を作る側の楽しさが、伝わってきます!

2016年5月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

故森田芳光監督の
前作「の・ようなもの」から35年後の設定。
ゆるい世界観と人情あふれるお話で、
等身大の時代背景を捉えていましたが、
昔ビデオで見た時は、
あまり印象に残っていませんでした。
模倣犯 と東京日和、不夜城は好きだったけど。

そんな思い入れのない僕ですが、
なんとなく劇場へ。
演出は森田組の助監督だった
杉山泰一さんのデビュー作で、
キャストも当時のままに。
そこに松山ケンイチさんと
北川景子さんが、
絡んでいるらしい。

忘れかけていたけど、
冒頭のベンチのシーンからオマージュ満載。
様々なシーンで森田愛に溢れてます。
そうそう、こんな演出だったなぁと、
だんだん記憶が蘇ってきました。
けど一つ違うのは、
さらりとした前作とは反対に、
骨太なストーリーが支えています。
駆け出しの落語家の青春劇として、
しっかり感情移入できました。
前作よりも濃くなった落語界のディテールも、
知らない世界への興味を駆り立てます。

35年後の、キャストの姿を見るのも楽しい。
だから前作を予習していくと、
もっと楽しめますよ。
まず森田監督に見出され
前作がデビュー作だった伊藤克信さんは、
あんなにイケメンだったのに
すっかりオジさんに(笑)
でんでんさんは、いい年の取り方をしたなぁ。
尾藤イサオさんは、ほぼ変わらないですね。
1カットづつの超豪華なゲスト出演にも、
ニヤニヤしっぱなしです。

コミカルでちょっと切ない
松山ケンイチさんは、
相変わらずの安定感。
けどやっぱり、ど根性ガエルのヒロシに見えてきちゃうなぁ。
北川景子さんはちゃきちゃきした娘を熱演。
存在感があってよかったです。

全編を通して、
キャストや制作陣から
森田監督への想いが伝わってきました。
みんな大好きだったんでしょうね。
ラストの爽やかで投げっぱなしななカンジも、
見事に森田節でした。

昨今の邦画はTV局や
タレントや漫画・小説原作主体で、
映画を作る側の楽しんでるカンジや
メッセージが伝わってきません。
だから森田さんや市川準さんのような監督が、
でてこないのかな。
思えばそれこそが、邦画の楽しみだったのにね。
そういう意味では、
久々に劇場で観て良かったなぁと思える
良作な邦画でしたよ。

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