劇場公開日 2014年9月13日

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「ハリウッド・アクションの寄せ集めのようだが、見応えあり!」サスペクト 哀しき容疑者 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ハリウッド・アクションの寄せ集めのようだが、見応えあり!

2018年4月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

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韓国~北朝鮮の脱北問題を下敷きにしながらも、熱量の高いサスペンス・アクションとなっている。
アクションもサスペンスもドラマもそれぞれ見応えあり!

ある理由から韓国に脱北した北朝鮮の元エリート工作員、ドンチョル。
世話になっている会長が殺され、それを狡猾な対北情報局室長に利用され、殺人の濡れ衣を着せられる。
逃亡者となったドンチョルを追うのは、“国家の狩猟犬”の異名を持つ防諜専門のセフン大佐。
大佐はドンチョルに対し、憎々しいほどの因縁を抱いている。
エリートvsエリートの行き詰まる戦い。

それを盛り上げるのが、迫真のアクション。
地下鉄の群衆の中での肉弾戦、屋根から屋根へ跳び移る大ジャンプ。
さらに、中盤のカーチェイス、クライマックスの大クラッシュ。
日本のアクションとは次元違い。ハリウッド・アクションにも劣らない。

冒頭からほぼノンストップで展開するので、ボーッと見てると置いてきぼりにされるのが難。
最初の方は尾いていくのがやっとだが、スリリングなドラマにグイグイ引き込まれていく。
実は、妻子を何者かに殺されたドンチョル。その犯人を追って韓国に脱北。
遂に犯人を追い詰めるが…。
世話になっている会長が殺された理由。
巨大な陰謀が…。
セフンもドンチョルを追う事に不審を感じ…。
数々のアクションやサスペンスの寄せ集めのようではあるが、それらを巧く、骨太な一作となっている。

全てが終わり、ある場所である人物に会うドンチョル。
やっとこの男の苦闘が報われた。

近大