劇場公開日 2015年1月10日

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「漫画表現でしか表現出来ない外連味は健在な作品。」シン・シティ 復讐の女神 Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5漫画表現でしか表現出来ない外連味は健在な作品。

2015年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

原作漫画を忠実に映像化した世界観は健在。
全てが白黒の世界で。
良い意味でも悪い意味でも漫画的な表現が光っています。

登場人物の暗い感情に呼応して青白く光る眼鏡。
人間が殺害される際に吹き出る白い血潮。
超人的な動きを表現する黒い影絵。
漫画表現でしか表現出来ない外連味にはグッときました。

漫画の世界に放り込まれた主要人物達の外連味も抜群。
マーヴを演じるミッキー・ロークを筆頭に良い意味で現実感が無く、漫画の世界の中でノイズになっていない点は好感が持てました。
特に目を惹いたのはエヴァ・グリーン。
映画「300 帝国の進撃」でも国を裏で操る悪女を演じていましたが。
本作でも周りの男を惑わす悪女を熱演。
物語上、本当に必要か皆目見当が付かない無駄裸を披露。
首尾一貫した姿勢は一種の清々しさすら感じ、顔力の強さも相まって最も印象深い人物になっていました。

惜しむらくは話の構成。
語られる4つの話の関連性が非常に薄く感じる。
後ろに控える巨悪の印象を高める点で関連していると思いきや。
「A Dame to Kill For」で梯子を外され迷子に。
また4つの話の順番が話の盛上りと連動しておらず。
中盤、話の関連性の面で梯子を外した「A Dame to Kill For」が魅せる盛上りを頂点に。
以降、終盤にかけて失速するという残念な流れになっていました。

また頭の線が4,5本切れたアレな敵が出なかった点も本当に残念。
ケビンやイエロー・バスタードの強烈さが明らかに不足してました。

漫画表現でしか表現出来ない外連味は健在な本作。

本作独特の世界観は一見の価値有り。前作と併せて。
オススメです。

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Opportunity Cost