記憶探偵と鍵のかかった少女のレビュー・感想・評価
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中年男のマインドを手玉に取る憎い構成
原題はマインドスケープ。
親切な邦題だが原題の方がボクの好みだ。
カウンセリングで他者の記憶を読み取る処方が科学的事実であるかは否かは全く無知だが、決して猟奇的でもエキセントリックで終わるものではなく面白いドラマだった。
こうなると映画だけの話しであろうが、マインドスケープの操作も可能という設定は全く新種なサスペンスを生み出していて、観るものを惹きつける。
内容も大邸宅の美少女の持つマインドスケープであり、潜入する中年記憶探偵は当然ながらその虚実に翻弄される。
白状すれば、ボク自身もまた新種の美少女映画だから観に行ったのであって、そのスケープが男臭いエスピオナージや殺人者のものであるなら、新宿の大スクリーンにまで足を運んだかどうか。
このサスペンスはこの辺りの中年男のマインドを手玉に取る憎い構成。
結末のサスペンスは鼻の下の長さ次第で変わってくる。
そうか、プロモーションとしては邦題は正解だ。
面白かった
記憶探偵がとてもリアルに丁寧に設定されていて感心した。
構成がミステリアスで面白かった。どこまでが、どっちでどっちなのか解明されなくても、それがまたなんともミステリアスで感じがいい。
アナがどこまでも疑わしく強かであり、しかしそれでいてピュアで肩入れしたくなる面もあって、魅力的だった。どっちにしてもあんなに事件ばかり起こしているという結果から見たら、起こしてなくて濡れ衣だとしても、厄介な人物であることは間違いない。普通に暮らしていたらそんなに揉め事が身近に起きない。だからこその魅力と言うのもあるので困る。
家を出たいという理由だけであれだけの事件を起こしたり、周到なトリックを張り巡らしたりするだろうかとは思った。ジョンが本当に来るかどうかも分からず、もし電話の電波が届かなかったらどうするつもりだったのだろう。そこはちょっと無理を感じた。
理解支援
久し振りに鳥肌が立ってストーリーに没入できた。サスペンス・ミステリー自体が久しぶりだったからか。要素として、記憶・心理学・家庭がドロドロの資産家族・IT等を考えてきたこともある。
筋の要約
「妻を自殺で失い復帰中のジョンが複雑すぎる家のサイコパス・アナに翻弄され「家」からの脱出に利用された」
尾行(ジョンを保護観察中?)のランドグレンが犯人候補で怖かったけど、黒幕フラグとしては今イチ。でもそれさえ怖くなるのは「記憶の不確かさを使ったミステリー」というコンセプトのなせる技か。
分からなかったのは、高校アルバムのキム・パクの名前の下にマウシーと書いてあったこと。
アナの治療はフロイトの原因論的な過去のトラウマを癒やす方法で、これはアメリカで偽りの記憶が出て訴訟が起きた事でだいぶ前に止められてる。
記憶探偵の記憶。
人間の記憶ほど曖昧なものはないと思っているので、
この「記憶探偵」なんていう職業が本当に成り立つのか?と
半信半疑な気分で鑑賞。発想や設定はとても興味深く、
超悪役探偵とでもいいたくなる(失礼!)M・ストロングが
善人役だなんて!それだけで何て喜ばしいことかと思った。
彼の定着した成り切り演技は観る者をどんどん惹き込むので、
導入部ですごく期待が高まるんだけど…。
なんだいこりゃ!?と思わせるのが、あのラスト。
まぁ観ている間にだんだんとそれが見えてはくるんだけど、
もうちょっと巧い演出法はなかったものか?と思えるほどに
脱力感がハンパない。ホラ見ろ。だから記憶なんてものは…
と、自らの嫌味が頭中で炸裂してしまった^^;
これをサイコ・サスペンス・ミステリーと謳ってていいのか。
少女役のT・ファーミガはV・ファーミガの21歳年下の妹。
え?娘じゃないの?と思うくらい(ホント)よく似ている^^;
私的にこのお二人、顔は美人だけど、一癖も二癖もある
雰囲気を持っているので、きっと探偵が騙されるんだろ!?
とハナっから思えてしまう。そして冒頭から繰り返される、
探偵自身が抱える忌まわしい過去。この記憶が断片的に
入り混じり、探偵を苦しめるのがラストへ繋がるミソになる。
どうなるんだろうと思わせる展開は面白いが、とにかく部分
的に粗が多く、説明が圧倒的に足りないので入り込めない。
本来人間の記憶というのは実際見たものが映し出されるので
正確なんだそうだ。でも人間歳をとると(いや、とらなくても)
都合のいいように記憶を書き換えるようになってくることから
しばしば口論の元になる。私的にそんな知り合いに苦しめられ
たので、その人の記憶が必ずしも真実だと私は思っていない。
ここに描かれていることが真実だと思わせるタイプの作品も、
ある意味、洗脳・騙しのテクニックに冴えているのだ。
(脚本に難があるのかな。最後まで巧く騙せたら良かったね)
期待してた程では…
予告が挑戦的だったので騙されないように構えて観てしまったのですが、冒頭で展開がみえてしまって、おおよそ想像通りでした。
記憶に入り込める人がいる、それが仕事として成立しているという世界観も、取って付けたようでイマイチ入り込めませんでしたね。
もう一つ二つ、ひねりが欲しかったです。
タイトルも原題のままの方が作品を表していたように思います。
予告が違っていたら、もう少し楽しめたかもしれません。
きれいな薔薇にはトゲがある。
記憶探偵。僕には、なんとも甘美な響きである。
探偵という仕事は、他人のプライバシーを売り物にする職業で、リアルにはあまり関わりたくない人種である。
だが、映画やドラマになると、ものによってはヒーローになったりもする。
マーク・ストロングがこの記憶探偵に扮しているのも効果的である。
16歳のアナ(タイッサ・ファーミガ)が何かのトラウマを抱えて、食事を摂らないという。その調査におもむく。
アナの記憶に潜り込む記憶探偵。だが、アナの記憶はあまりに凄絶である。
アナのまわりでは、3人の同級生が殺されかけたり、教師が淫行で逮捕されたり。その都度、アナは疑いをかけられ傷ついた、風である。
タイッサ・ファーミガの美しさが本作を支えている。ホルヘ・ドラド監督の演出も彼女のアップを多用することで、彼女の美しさを際立たせ、見ている我々を彼女の味方につけようとする。
と、記憶探偵がたどっていたお話は、別の記憶探偵が覗いていたもので、それが軽いどんでん返しになっている。
あんなに美しい女性がただの女性であるわけがない。女はげに恐ろしい。
ホラーではない…というのがラストにわかるのね。
景色がきれいで、それから、女の子のかしこさが魅力的でした。
そして途中から、
「これってシックスセンスと同じ展開??まさか?え?まさか???」
と思ったらそのまさかでしたー。
でもホラーが超苦手なので、ホラーでない、とわかったら、
2度目を冷静に見てみたいです。
似たようなオチをどこかでみたような…
面白かったですよ。基本的には。
友達殺人や教師性犯罪巻き込み事件やら、主人公の女の子の周りは常軌を逸した事件が続発。犯人は一体だれ?
って話ですが、面白いのは記憶を辿って過去に遡れる探偵さん。事件が発生している記憶な中に催眠療法で乗り込めちゃう。当然、本人の実体はありませんが…。
ただ、結末がどこぞの作品にもありました。だからと言ってつまらなくなっているわけではありません。
もう少し少女に毒がほしかったな〜。
駄作
ストーリー、演出、演技、カメラワーク、音楽、全てがC級で安っぽい。
途中でタネがほぼ解ってしまい、もう早く終われ、と思ったのは久々。
製作がフライトゲームの監督なんで期待したのに、裏切られた。
最後のオチも何だあれ?
中途半端に救ってどうするのか?
得るものはほとんどない映画。
上映館が少ないのも納得。
期待はずれ。
心理サスペンス的な作品かと思いきや…
超能力で相手に進入して事件を解決すると言う、どちらかと言うと近未来のSF的な作品。
クラッシックホラー的なシーンはただのイメージカットばかりなので残念でした。
相手の記憶に進入しながらも都合のいいところだけ、騙されて…単純な話し。
そんなら何でも出来るじゃんとイライラしながら観ました。
全部が複線で、全部がまやかし。
う~ん、たまらんですね。唸りました。
久々に上質な推理サスペンスを観た!という充足感を得ております。
一見、「人の深層心理に入り込む」という意味合いや設定に於いてはクリストファー・ノーランの『インセプション』を思わせる部分もあるんですが、あっちが扱ってるのは「夢」で、相手の夢に侵入して重要な記憶を盗んだり思想を植え付けたり……て物語で、こっちは「記憶」を覗いて、そこからクライアントのトラウマを解消したり事件の真相を探るって物語なので、ちょいと目線が違ってるんですね。
で、本作でマーク・ストロング演じる記憶探偵ジョン・ワシントンが依頼された、簡単だった筈の、或る少女のトラウマ開放への「記憶探り」が、とんでもない方向に転がりだす、というのが軸でございます。これは本当の記憶なのか!?どれが本当なのか!?嘘なのか!?的に物語が進行するんですな。
観ていてね、ひとつも油断ができないというか、兎に角ずっと揺らめいてるんですよ。ずっと不安というか。タイッサ・ファーミガちゃん演じる不思議不気味美少女アナ・グリーンは果たしてシロなのか、クロなのか?(本当にトラウマ持ちなのか、或いは確信犯なのか、的な)という。
何もかもが怪しくて、何もかもが疑わしい。
記憶探偵が疑わしい。依頼人が疑わしい。少女が疑わしい。証言者が疑わしい。上司が疑わしい。資料が疑わしい。記憶が疑わしい。全部が疑わしい。
やがて訪れる衝撃のラスト!どんでん返し!そして更にどんでん返し!なるほどなるほど、そう来ましたかと。
いやあ綺麗に騙されました。
これ、続編出来ますよね?記憶探偵シリーズとして。またマーク・ストロング主演で観てみたいなあ。新たな記憶巡り。それぐらいに良かったです。再び騙されたいですよ。
いや、ま兎に角、良き時間を過ごさせて頂きました。
全体的に物足りなさを感じる作品。
面白さの欠片も無い…訳ではないですが。
全体的に中途半端で物足りなさを感じました。
設定。
新鮮味は薄いですが興味を惹かれます。
超能力を活かし他人の記憶を観察して事件を解決する。
対象となるミステリアスな美少女は何故か主人公には心を開く。
しかし少女の記憶は暴力的かつ淫靡なもので虚実の判別も付かない。
設定の要素だけ取り出せば
「インセプション」
「鑑定士と顔のない依頼人」
「イノセント・ガーデン」
が想起されます。
どの作品も非常に好きな作品ですが。
これら作品の要素を取り入れた本作は……非常に中途半端。
全ての要素が「上記の作品程ではない。いや遠く及ばない」という感じ。
要素が作品の面白さに繋がっておらず残念でした。
話自体も杜撰な部分が多く鑑賞時のノイズに。
或る行為を話を紐解く上での鍵として提示してくるのですが…あまりに露骨で興醒め。
観客は気付くが冷静さを失った登場人物は気が付かないという構図を目指したようですが。
その露骨さが登場人物の間抜けさを際立たせておりノイズになっていました。
また終盤の風呂敷の畳み方も下手糞。
想定以上の膨らみは見せないにも関わらず振り返ってみれば意味も無く胸糞悪い顛末。
気が付けば誰にも感情移入できない作品になっていました。
要素が作品の面白さに繋がっておらず全体的に物足りなさを感じる本作。
記憶探偵の位置付けに関する端の描写のみが若干新鮮でした。
司法の場では物証よりは当然証拠能力が低いが嘘発見器よりは高い。
皆が信用していないが何処か信用されている。
そんな世界がもっと描かれていれば面白くなる可能性はあったのに。。
「インセプション」「鑑定士と顔のない依頼人」「イノセント・ガーデン」を未見の方。
オススメです。
騙されまいと
目を凝らし耳をすまし、あれこれ予測しながら見ていたら…、すっかり疲れてしまいました。
で、
あ〜〜〜〜っ!!!
なールーほーどーね〜
な展開。
も一回観せて〜
最初からゆったり楽しめば良かったかも(笑)。
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