劇場公開日 2014年5月31日

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「短期間のフランス語習得だけでも凄い!」万能鑑定士Q モナ・リザの瞳 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0短期間のフランス語習得だけでも凄い!

2020年2月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 原作の松岡佳祐の「万能鑑定士Q」はシリーズ化しているらしい。が、この題材を最初に映画化したのは失敗ではないのか?たしかに主人公・凛田莉子の経歴は興味深くて、鑑定能力を身につけた過程も面白い。何と言っても沖縄県出身で高校時代までは学年万年最下位だったという事実。ま、天才なのだから、今の日本の教育制度では計れない、特殊な才能を持っているのはわかるし、匂いとかイメージで物事を記憶する能力は底知れないものがある。

 贋作を見分ける能力だとか、贋作を売りさばいてしまって権威失墜してしまった美沙との対比もいいし、モナ・リザの瞳に隠された「L」と「V」の文字なんてのも映像化したほうがいいのだろう。しかし、12の絵から一つだけ本物を見つける手法(二人で交互に二つを選び、その片方を偽者だとする)なんてのは意味も分からないし、時間をかけすぎで退屈。

 終盤になってからの小笠原によるトリック見破りの努力とか、本物のモナ・リザを焼かれるスリリングな展開なんかは楽しめるのだが、そこに至るまでの経緯がつまらなすぎるのだ。さすがに日本初のルーブル美術館内撮影だとか、綾瀬はるかの魅力なんてのはあるのですが、初音映莉子の棒読み台詞によって面白さ半減。もっと映画として面白いエピソードが欲しかった。

kossy