劇場公開日 2014年3月7日

  • 予告編を見る

「白人が頑張る黒人映画」それでも夜は明ける クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5白人が頑張る黒人映画

2019年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

アカデミー賞作品。いざ手にしてはみたものの、奴隷制度かぁ、重い話なんだろうなぁ、とまあ散々後回しの末、それでも気合い入れて見始めたら、冒頭から意外な入り方ですぐにのめり込んでいった。見せ方が上手いなあと。

黒人奴隷の話は他の映画で多々観てきましたが、その奴隷が奴隷になる前の話を描いた話はあまり無い気がする。(タランティーノの「ジャンゴ」はあったかな?)増してこの映画は実話ベースなのにその落差たるや悲惨そのもの。

意外と早くに奴隷になってしまって、その後は鬱屈した奴隷生活12年。全体の中で奴隷になっている時間が長すぎる気もしたが、この映画は奴隷の扱いの低さとか奴隷同士の交流とかがメインになっているので仕方ないとは思うが、終始鬱屈・・・。

ブラピがナイトになっているのは、いくら制作サイドにブラピがいるからといってちょっとおいし過ぎな気もする。この映画で素晴らしいと思うのは、黒人を虐げる役の白人を演じる勇気だと思う。その意味で”ビッグダディ”ファスベンダーは称賛に値する。カンバーバッチはちょっといい人過ぎる。あとポールダノはちょっと嫌な役でボコボコにされるんだけど、毎度毎度こんな役ばっかりで笑ってしまった。

最後のテロップで後味は一層悪くなります。覚悟して観てください。

クリストフ