劇場公開日 2013年12月20日

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「人生初ジャームッシュ監督作品」オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ 市松さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5人生初ジャームッシュ監督作品

2013年12月21日
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鑑賞方法:映画館

興奮

幸せ

とにかく監督の趣味趣向が堪能できる作品であったのではないかな、と思います。
監督の好きなモチーフ、好きな場所、好きな小物、好きな音楽、好きな車楽器小説美しきアウトサイダー達…etc.
かといって、馴染みににくさや独特なくさみのようなものもなく、初めて見たジャームッシュ監督作品がこの作品で良かったと思えました。

アダムとイブのキャラクターもさることながら、終始穏やかな退廃を思わせる物悲しさの中でおりなす日常も魅力的。
駄目になっていく人間や世界に暗い批判を被せながら、それでも2人で愛し合いながら生きようとする姿勢は美しいの一言。
しかしまぁ吸血鬼というものはなんとも儘ならぬものですね…。

話の中で出てくるユーモアや固有名詞のネタも見ている内はよくわからなくても、普通にスルーできる軽さでしたし、さらにパンフレットを読めば理解できる親切さ。
無知にはありがたいです。
そして理解した上でまた見てクスリと笑いたい。
とことんまで作品を楽しみたいと素直に思える良い映画だと思います。

市松