劇場公開日 2013年10月25日

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「抜群のスピード感、完全に騙された・・・けど強引!」グランド・イリュージョン スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0抜群のスピード感、完全に騙された・・・けど強引!

2016年6月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

難しい

まるで本物のマジックを見ているようで、基本的には面白かったです。
テンポもいいし、マジックの種明かしもしてくれてスッキリするし、ちょっとしたアクションやカーチェイスもあったりと、エンタメ要素盛りだくさんで、見ている内はホントただただ楽しい映画だったなと思いましたよ。
でも見終わって時間が経つと、どこか納得できない感情もジワジワ上昇してきて、結果面白かったのかどうか、ちょっと微妙な心境に陥ってしまいましたね。

前半は良かったんですけどね、人物紹介も兼ねた爽快なマジックには、いきなり引き込まれてしまいましたから。
しかし振り返ってみると、フォー・ホースメンの個性が、その後は思いのほか引き出されていなかった気も・・・。
ただとにかくテンポは良かったので、見ている時はただただ彼らの目的は?そして結末はどうなるのか?とドキドキしっぱなしで、そんなことを考えてる余裕はありませんでしたけどね。
キャラの個性は、ジェシー・アイゼンバーグやウディ・ハレルソン等役者の魅力である程度カバーは出来ていたので、とりあえず見ていて面白かったのは面白かったんですけど。
そこに脚本でプラスアルファがあれば尚良かったんですけどねぇ・・・。

しかし黒幕があの人だったとは、驚きましたねぇ、完全に騙されました。
正直あの人が黒幕だとは、一ミリも想像してませんでしたから。
彼らが何でこんなことをするのかも全然読めませんでしたし、見事と言えば見事なんですけど、強引過ぎて驚愕のと言うよりは、ただただ呆気にとられた・・・と、まあそんな感情でしたかね。

まあこの映画は劇場で極上のマジックを楽しむエンタメ映画だと思うので、家で鑑賞していちいちストーリーに納得いかないとチマチマ文句言う映画ではないと分かってはいるのですが、冷静に見ちゃうと無理があり過ぎてちょっとね・・・って、スピード感重視の映画ですから、冷静に見るのは厳禁の映画なんでしょうけど。
しかしマイケル・ケインとモーガン・フリーマンの二大重鎮の使い方が何とも心憎い!
マーク・ラファロ&メラニー・ロランの警察側の関係性もロマンスありで見応え十分、豪華キャストによる駆け引きはテンポの良さもあってまずまずは楽しめました・・・無理やり感は半端じゃなかったけど。

スペランカー