劇場公開日 2012年12月15日

「緑ドロドロ」映画 妖怪人間ベム kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0緑ドロドロ

2018年11月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 MPL製薬という巨大製薬会社。そこで開発されていた薬はよくわかんなかったけど、薬には副作用はつきものということを訴える社長と、その重篤さのために異を唱える者との対立。そして上野家の事故によって小百合(観月ありさ)が死んだはずなのに、ドロドロの植物由来の物質によって生き返っていたこと。ベム、ベラ、ベロたちと刑事の夏目(北村一輝)をはじめとする夏目一家との絆も重要なファクター。

 「人間になりたい」気持ちはあったものの、人間になるには善のかたまりである化け物に「悪」を注入しなければならないのだ。幼少期に彼ら3人に救われた経験のある上野(筒井道隆)との仲はちょっと弱かったけど、クライマックス後の3人の取った行動に泣けてしまう。

 とにかく「善と悪」のバランスを打ち出すことでハリウッド映画並みの重苦しさを描こうとしたのはわかるけど、純粋な正義というものと人間らしさが釣り合ってない気もする。人間になんかなりたくない気持ちを描いた『妖怪人間ベラ』(2020)のほうが意外性があって面白い・・・とにかく実写化成功作品だと思う。

kossy