チャンプ(1931)

解説

「秘密の6」「惨劇の波止場」のウォーレス・ビアリーと「スキピイ」「スーキー」のジャッキー・クーパーとが主演する映画で、「ビリー・ザ・キッド」「ハレルヤ」などとおなじくキング・ヴィダーが監督した。「秘密の6」「ビッグ・ハウス」と同じくフランセス・マリオンが書き下ろしの原作によって「運命の兄弟」のレナード・ブラキスンスが台詞と台本をものした。キャメラは「ビリー・ザ・キッド」のゴードン・エイヴィルがクランクしている。助演者は「染の唇」「少年世界」のアイリーン・リッチ、「ビリー・ザ・キッド」のロスコー・エイツ、「仮染の唇」のヘール・ハルミトン、「夜歩きパリ雀」のエドワード・ブロフィー等。

1931年製作/アメリカ
原題:The Champ

ストーリー

かつては重等量選手権を獲たことのあるアンディー・パーセルはメキシコの国境の町に住んでいた。彼はチャンプと呼ばれているが、彼にももう一度チャンピオンになろうという夢想があった。彼は幼い息子のディンクを可愛がっていたが、飲酒と賭博とに浸ってディンクが何よりも望んでいるチャンピオン返り咲きの夢は実現しそうもなかった。ある朝チャンプは思いがけないうんに恵まれて賭博に勝ち、ディンクに欲しがっていた競馬用の馬を買ってやった。競馬の日ディンクは競馬場で、この町に来遊中の富豪カールトンの妻リンダと合った。リンダもその持ち馬を競馬に出したのであるが、ディンクと彼女とはお互いに懐かしく思った。ディンクの馬は決勝で倒れリンダの馬が勝った。それでチャンプと仲間とは素寒貧になった。リンダはチャンプを見て始めてディンクが自分の生み落とした子であるることを知った。リンダはチャンブが世界選手権を握った時結婚したのであるが二人は性が合わずディンクを産むと間もなく、夫を捨ててカールトンと再婚したのであった。リンダは実の子が貧乏と不良な環境にあるのを見るに忍びず、自分の手元に引き取って立派に教育もさせてやりたいと思ったが、チャンプは承知しなかった。その夜チャンプはまた賭博をして何もかも取られディンクの馬まで負債のかたにとられた。ディンクの失望は大きかった。チャンプはリンダに頼んで金を借り馬を買い戻そうとしたが、またぞろ悪癖が出て賭博をして負けた挙げ句喧嘩をして牢に入れられた。後悔した彼は決心して嫌がるディンクをリンダに預けた。しかしディンクは途中で汽車を降りて帰ってきた。それに力を得たチャンプはメキシコの選手権争奪試合に出ることとなった。練習に遠ざかっていたチャンプに勝ち目はなく回が進むと共に気息俺俺たる状態となったがディンクのために賞金を得たい親心の一心でついに敵をノックアウトした。しかし悪くなっていた心臓はチャンプを更衣室でノックアウトしてしまった。かくて孤児となったディンクはリンダに引取られた。

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