ザ・マスターのレビュー・感想・評価
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面白くない、ワケわからない、やたら長い、三悪揃った快心作
この人の映画、去年のピザ屋と同様に、これが面白いのが通、的な評論家やマニアが喧々諤々やって嬉しがるタイプの作品が多いですね。
一日の仕事が終わって、さあ映画でも観ようか、って時に選んだら100人中95人は更に疲れが増し、20人は翌日有給扱いです。
戦争帰りの変わり者が新興宗教の教祖に出会って色々ある、って話ですが、その「色ある」部分の一つ一つがまるで意味不明、繋がりも必然性も理解できません。
レビューにキネ旬的な、いかにも的な論評が散見されますが、はー?
なんでそんな風に感じられるの?個人の自由だけど。
終わったときにこれほど解放感を感じる映画もめずらしい。尤もピザ屋もそうだったけど。
それなりのまとまったストーリーで、最後にちゃんと収束する作品を好む普通の人は観ない方がいいです。
救いの手とすがる手が
時折交錯しながら、男と男の、一人の人間と人間の、友人どうしの、教祖と仕える者の、あまり見たことのない形の「永遠の愛」を見せられたのかもしれない。ホアキン・フェニックスの顔芸がここでも光ってた★
タイトルなし
ドキュメントタッチのシリアスな映画かと思えば、二人の男の宗教と生き方を介した関係の物語だった。ホフマンは、別の映画(カポーティ)で破滅的なアルコール依存者を演じているし、二人のキャスティングは奇跡みたいなものだ。若い頃から依存症治療を受けて克服したホフマンはこの映画の打ち上げで再飲酒してしまったという話がある。依存症者の役で2つの重要な映画に出てどちらも賞を取っていること。
コーズの技法は、下手をすれば主人公の精神を破壊する。でも、主人公は徹底したトラウマの人工的解離によって、何とかむしろ均衡を取り戻し、しかしそれ故、正気になって昔の彼女に会いに行って絶望の中に立たされる。
マスターは、不安と怖れを孤独に持ち続ける。それを理解できるのも主人公しかいない。信じることができるけれど、決して教団には属さない、マスターにも支配されることのない主人公。ラストのセックスシーンは少し希望だけれど。
想起が想像に変わったのも、マスターが彼と出会ったからだ。
2012.9.5鑑賞済み。 カリスマ的な宗教団体に救われ、直属の部...
2012.9.5鑑賞済み。
カリスマ的な宗教団体に救われ、直属の部下として働きだしたが次第にその信仰に疑問を抱くようになり・・。
フィリップ・シーモア・ホフマン、ホアキン・フェニックス。
内容は忘れましたが、面白かった記憶がある。再鑑賞しようっと。
二人の入り込んだような演技の掛け合い
ホアキンとフィリップという濃度。
この二人の入り込んだような演技の掛け合いが見所でしょう。
しかし反面、物語に深みがないというか単調なのが際立ってしまった気がします。
あと"この二人の芝居が見れる”という、期待値がすごく上がってしまってたのもあるんでしょうね。
でも本当、もう見る事のできないこの化学反応は大変貴重でしょう。
そこだけでも、この作品を観る価値はあると思います。
つまらん、ほんまつまらん、長い、2時間苦痛
主役はジム・キャリーがあってそうだった。下品な部分もあるし正直凄いつまらなかったです。コーズメソッドの部分が字幕でも一切書かれてなかったけど、なんだろう?cause methodってことなんだろうけど。
二度と見ることはないだろう。
ウマが合う
フレディとランカスターの関係に多少の理屈で説明しえたとしてもそれは十分ではなく、同性愛でも説明できぬだろう。ふたりが犬が飼い主のごとく戯れるようなシーンもあったが、人間関係というのは往々にして理を超えたところで結合するもので、稀なる強い演技で説得力をもたせたふたりの芝居に浸るのもよし。ちょっと長いかな。
期待は期待のまま
ホアキンフェニックスとフィリップシーモアホフマンなんて
とんでもない事が起こる気配しかしないぞ!
と思って、メンタルが健康な時に見ようといざ観たら、
期待は期待のまま終わってしまった。
怪しい宗教団体のごちゃごちゃした部分が見れると
思ったけど、あまり深いところまでは語られず、
栄枯盛衰が描かれるでもなく、
ホアキンフェニックスが結局、
最初と最後で何も変わってない気がして
何が言いたいのかよく分からなかった。
宗教に入ってたりすると、
何にも頼らない生き方みたいなのに何か感じる事が
あるのだろうか?
自分にはよく分からなかったけど、
痩せこけたホアキンフェニックスの演技と
フィリップシーモアホフマンのマスターが同時に見れた
だけでまぁ良しとするか。
面白くなかった。
大好き大期待の監督俳優陣の入魂は観た。
が、全っ然面白くなかった。
観客そっちのけの苦悩。
こういうのを面白がりたいが。
それでも愉しませる「ディアハンター」「マルサの女2」のケレンを買う。
師とは何か?
CSでたまたまやっていて観た。
「ファントム・スレッド」もハマらなかったので、そんなに期待はしなかった。
ただ、とにかく構図といい陰影といい、画面はレンブラントの絵画のようにバッチリ決まっているし、ホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンの師弟関係というので、観ているうちに自然と期待値が上がって行った。
全体像は見えないものの、おもしろくなる予感だけは横溢していて、キリストと悪霊になぞらえてみたり、「マスター」はエイミー・アダムスなんじゃないかとか、教祖の寵愛をめぐって血みどろの内ゲバになるのか、金銭問題で教団が堕落していく話なのか、あるいはホアキンがマスターにとって変わるのかとか…終始想像だけはかきたてられた。
だがしかし。そんなゲスの勘ぐりなどに1mmも堕することなく、純粋に師弟の愛が主題らしく、オチに至っても結局何が言いたいのか、お芸術すぎて私のようなボンクラにはようわからん。というのが正直なところ。
確実に言えるのはこれが「ジョーカー」のひな型だろうなってことくらい。イキりホアキンは大変かわいい。
かろうしてわかるのは迷える子羊が預言者を必要とするように、導師もまた信徒を必要とする、すなわち相思相愛の関係ってことだろうか。
むしろ、心酔してくれる人間がいるから成り立つ教祖より、それなしでも生きていける人間の方が元来立場が上ってことなのかも知れない。
アイドルとファンとか。
監督は無神論者なのかなあ。
中国行きのスローボード
P.T.アンダーソン「ザ・マスター」観了。ホアキンフェニックスとフィリップシーモアホフマンの濃い演技合戦で非常に疲れるけど、面白かったな。2人が演じる主人公とカルト教祖の関係が、疑似親子なのか、恋愛感情なのか、欠落感を抱えた者同士の共感なのか、観るものを戸惑わせる、そこがまた面白い。
ホアキン版フォレスト・ガンプ
個人評価:3.9
人間と人生と魂を描く。とてもダークテイストではあるが、フォレストガンプを見終わった時と同じ感覚に陥る。とてもハートフルで穏やかな。ジョーカーで見せた様なホアキンの魂を削った演技には感服される。
【”美しくも不可思議で、狂気漂う世界に生きる人々”】
ー初鑑賞時、PTA監督の意図することが、理解出来なかった作品。-
■描かれる少しオカシナ人々
1.新興宗教団体の”マスター”ランカスター・ドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)
・”プロセシング”という対話方法で、人々を”催眠的に”魅了する人物。
2.彼の妻、ペギー(エイミー・アダムス)
・彼女も、口にする言葉がオカシイ・・。据わった目付きも相当オカシイ・・。
3.クラーク(ラミ・マレック)
・”全体的に”オカシイ・・。後年、オスカーを獲るとはなあ・・。
4.信者ヘレン(ローラ・ダーン)
・”マスター”の第二の本の一部の変化を指摘し、微妙な雰囲気に・・。
・そして、”マスター”と出会い、彼の言うことに異を唱える人にイロイロとしてしまう(含む息子ヴァル。大変だなあ・・。)第二次世界大戦に従軍した影響で、PTSD症状を顕著に示す、フレディ・クエル(ホアキン・フェニックス)は”断トツ”でオカシイ・・。
-この物語は、彼がPTSDを患う中での、夢物語なのか?と邪推してしまった・・。あの海岸のシーンがラストの出てくる辺り・・。-
<オカシイ人々が、信頼しあったり、疑念を持ったり・・、裸で踊ったり・・。
けれど、PTA監督の美しくも不可思議な世界観と、ホアキン・フェニックスの狂気を身に纏った怪演は堪能出来た作品。>
<2013年5月 シネプレックス岡崎(当時の名称)にて鑑賞>
<2020年7月26日 別媒体にて再鑑賞>
あなたは眠くなる~眠くなる~眠くなる~ほーら、寝た
『ジョーカー』での演技がそのまま映し出されていた気がした。やっぱりホアキン・フェニックスの演技、またフィリップ・シーモア・ホフマンののめり込んでしまいそうになる演技が良かった。途中まではその狂気とばかばかしい信者の様子が面白かったのに、さほど盛り上がらず、そのまま寝落ちしてしまいそうになる映画でした。
戦争のトラウマ、精神科の治療が確立していない時代の催眠術、カルト教団。プロセシングという押し問答のような治療によって気持ちが楽になっていく様子。マスターのドッドは「単なる催眠術」だと批判されても「脱・催眠術だ」と応えるのだ。理解できたような、できないようなである。とにかく眠くなることでごまかされることは間違いなし!
やたらヌードが多いという印象と、『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレックが操られすぎという印象が残る。映像はフレディの妄想だったのか想像だったのか、結局は答えがわからない。また序盤のロールシャッハテストも笑えたのでよし!『マグノリア』が大好きという人にはオススメ。
あーもういいやー。
途中で何度再生を中断したことか。だって、つまらないんだもん。日本語字幕も薄っぺらいけれど、英語も大したセリフは喋っていなかったしなあ。これが賞をとっているのかと、がっかり。ホアキンの顔も、クセが嫌い。兄ちゃんは美しかった。もはや、自分にはドロドロの演技しかないと居直ってる?捨て身のアル中もハマり役過ぎて、却って退屈、ワンパターンだ。物語も、何でもありのアメリカならではの展開、群れたがる人を描いてさもありなんの域を出ない。シアターで見たら、お金返してと言いたくなるだろう。
宗教の一側面
ご自身4歳まで新興宗教の宣教師の息子として育って、お兄様を薬物で亡くされているフェニックス氏がフレッドを演じているのは必然か偶然か。
難解な映画。
鑑賞していて気持ちが良い映画ではない。
”愛”とはなんだというのを、考えさえてくれる映画。
解説が欲しくなる。でも、与えてはくれない。
救えると思ってしまった男と、救われたいと思った男の綱引き。
そこに、救えると思ってしまった男の家族が関わり、綱引きを複雑にしていく。
愛とは、信仰とは、支配ー被支配の関係でしか、あり得ないのか。
宗教とは、自分にとって都合の良い夢を見せることなのか。
魂の救いとは、何なのか。
”呪文”は、空っぽの魂を満たすのか。
究極のテーマをつきつける。
しかも、これでもかというほど、醜悪に。
ラスト。
これは、絶望なのか。ある一種の解脱。救いを示しているのか。
見る人によって、いろいろな感想があり得るだろう。
私的には、乾いた、魂の叫びが痛々したかった。
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