劇場公開日 2013年8月9日

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「日本語吹き替え版にまでこだわりとオマージュ」パシフィック・リム うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0日本語吹き替え版にまでこだわりとオマージュ

2023年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

普通に楽しめましたが、一部の熱狂的な礼賛ぶりはちょっと理解できません。
林原めぐみ、古谷徹、三ツ矢雄二、池田秀一と、旧世代のロボットアニメの象徴的な声優を起用しており、吹き替え版では「ロケットパンチ」という技まで登場し、我々オヤジ世代を直撃する内容です。
ハリウッドで怪獣対巨大ロボットを映画にしたらこうなる。という成功例でしょう。
どうして日本でこれが撮れないのか、現世代のアニメ、ゲームクリエイター達は反省して欲しいです。
ギレルモ・デルトロの音声解説では、横山光輝、本多猪四郎、円谷英二、大友克洋、永井豪などの特撮、アニメに足跡を残したクリエイター達の名前が上がっており、彼がいかに日本の怪獣映画や、ロボットアニメを愛していたかが十分に伝わってきます。
ただし、本作の主人公は、どこにでもいる正義感の強い少年ではなく、マッチョなイケメンで、映画としての完成度にこだわっています。
別におもちゃを売ることが目的の作品ではないのですね。
ものすごい臨場感で繰り広げられる戦闘シーンは、リアルに見えることにこだわり、逆にキャラクターの描き分けはタイピカルで浅い。
唯一、菊地凛子演じる森マコのみ、やや複雑な生い立ちや、心理描写がなされているようです。
不思議なのは、日本語吹き替え版で菊池本人ではなく、林原めぐみが森マコを演じていることですが、字幕スーパー版で確認したところ、菊池凛子がたまにしゃべる日本語の演技は不自然で、上手に演じているようには見えません。
賛否が別れてもおかしくない起用ですが、本人も、林原も、本作のファンもみな納得しているようです。ちょっと珍しい例ですね。
例えるなら、歌唱シーンのみ本物の歌劇俳優を起用した「ラプンツェル」のようなものですか。

40台前後で、子供の頃特撮やロボットが好きだったオヤジは、きっとはまれる映画です。

うそつきカモメ