劇場公開日 2012年6月30日

「残酷な描写があるので、子供の視聴注意。」臨場 劇場版 ビン棒さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0残酷な描写があるので、子供の視聴注意。

2024年3月28日
PCから投稿

これは、冒頭に無差別殺人の残忍なシーンがあり、かなり衝撃的です。
2013年6月に地上波で放送予定となっていますので、子供には見せない方が無難です。

通り魔犯は、赤ちゃんをかばう母親を殺害し、それを見て足がすくんで動けない少女も、執拗に何度も何もナイフで刺して 殺害します。
印象的に描写しているので 効果は抜群。犯行を憎む演出としては成功しています。

[だがその分、子供にはトラウマになりかねない描写だと思います。TV視聴を予定している方、ご注意ください。]

☆これよりは、本編の内容へのコメント

謎解きとしてのエンターテイメント性、テーマと主題は、テレビドラマのスペシャル級。重厚な映画という印象ではありませんでした。
とは言え、テレビ放映でなく劇場公開だったのは、殺人シーンの描写からの配慮かナ? と、その点は評価します。
謎解きは伏線が充分でなく、重要な事が後付けされます。しかも感の良い人なら犯人が誰か、察しがつくでしょう。
さらに不完全燃焼なのは、その終わり方です。

昔の刑事者のように、
【犯人に制裁を下すのは許されない。例え、無差別殺人を起こし、責任能力が無いように偽装し、何度も犯行しようと企てている鬼畜でも、報復するのは正しくない。】というのが、主人公の倫理観です。
そして 報復しようとしていた者は その説得劇の最中に新たな犠牲者となります。

例えどんな鬼畜でも、法律に不備があっても守る姿勢こそがカッコイイとの押し付けか、
それとも価値があるのか?という投げかけなのか、どちらにしても憎むべき悪党は生き残ります。
とても、後味の悪い作品でした。

ビン棒