劇場公開日 2012年8月24日

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「映像はA級、でもB級テイストの楽しさ満載!」プロメテウス じゅんぢさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0映像はA級、でもB級テイストの楽しさ満載!

2012年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

単純

興奮

予告編での「プロメテウス」は"人類の起原を探る"と、何やら哲学的なSF映画風の宣伝がされていたので、少し不安だった。だってこの映画は「エイリアン5または0」なんだから、このシリーズに期待するのはB級テイスト満載の娯楽以外にないのですから。

さて、本編の出だしも格調が高く、本当に人類の起原を探る物語として進むのかと思った矢先、その心配は吹っ飛んだ。
科学者たちは「この空気は地球と同じで汚染されてない!」とばかりに、ヘルメットを取ってしまうのだ。
おいおい、未知なる惑星なのに、未知なるウィルスの心配はしないのかい?
それから先は強引に物語りを進めるが、基本的プロットは1作目と同じ。あれは殺られキャラだなと思ってると案の定だったり。
そして後半は、内臓グチャグチャ、腕は千切られ、首スッポンのグロ映像のオンパレード!
これが3Dプラネタリウム的美しい映像と混ざり合うだから、もう訳がわからないうちに、その映像の迫力に圧倒されてしまった。もうリドリー・スコットの真髄発揮。
期待を裏切らないB級テイスト満載の娯楽映画でした。

ストーリーは矛盾して穴だらけ、親子関係の描き方は中途半端でキャラも弱い。ラストに思い出したかのように、人類の起原に話しを戻すのには笑った。
映画評論家的ジャッジをすればダメ映画の部類かもしれない。
でもB級映画にはそんなもの求める方がおかしい。

まあ残念なのは「エイリアン」の恐怖度には及ばなかった点。そもそもリドリー・スコットに任せるにはプロットが少々複雑過ぎたせいだったのかもしれない。
親子関係の描写なんてストーリーに全く関わらないなんだから、切っちゃえば良かったと思う。

また3Dで観たが2Dでも充分。
ただし、縦5m以上のビッグスクリーンで席は10列より前に座らないと、見えない見落としてしまう映像演出がぎっしり。ましてテレビじゃ、拡大トリミングでもしない限り完全にアウトだろう。
映画館のスクリーンで観ないと、この手の映画はダメですね。

じゅんぢ