劇場公開日 1976年10月

「ドナー監督の出世作にしてオカルトの嚆矢」オーメン(1976) うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ドナー監督の出世作にしてオカルトの嚆矢

2021年11月9日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

グレゴリー・ペックの初老期の抑制された演技。ただ遊んでいるようにしか見えないダミアンのカリスマを映し出すリチャード・ドナーの演出。得体の知れないものに恐怖を感じる心理と、不幸な事故を連続して映し出し、巧みにストーリーを織りなしていく語り口。そして雄弁にストーリーを盛り上げる音楽。すべてのピースがうまくハマった傑作で、多くのパクリ映画を生み出したが、ドナー自身は『スーパーマン』『リーサルウェポン』『16ブロック』『タイムライン』など、まったくテイストの違う傑作を次々に生み出していった。そのとっかかりの一本。

2020.6.4

うそつきカモメ