劇場公開日 2013年6月14日

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「本当にオトコって馬鹿ね」華麗なるギャツビー カメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0本当にオトコって馬鹿ね

2020年5月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

個人評価:4.1
アメリカ文学の最高峰を、とてもウィットに飛んだテンポで描く。ウディ・アレン作品を見ている様に、142分の長尺も短く感じ、キャラクター達もいきいきとしている。
ギャツビーの淡い恋。それは独りよがりの男のさが。登場人物の男達は、女性に対し一方的な幻想を描き、その幻想の中で生きている。
女は現実を生き、男は幻想に沈む。
1920年代に描かれた本作の人間模様は、100年経っても変わらない男女の愚かな関係を、描いていると感じる。
本当にオトコって馬鹿ね。どの時代の女性の読者からも聞こえてきそうだ。
また見終わった後は、どこか切ない気持ちになり、メランコリックさが心の奥底に残る。村上春樹が絶賛する作家だけあり、村上作品に漂う空気感と後味がそこにはある。

カメ