劇場公開日 2012年11月3日

  • 予告編を見る

「『教師は子供に物事の善悪を教える存在なのになぜそんなバカなことを…...」北のカナリアたち れんげさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0『教師は子供に物事の善悪を教える存在なのになぜそんなバカなことを…...

2019年2月28日
iPhoneアプリから投稿

『教師は子供に物事の善悪を教える存在なのになぜそんなバカなことを…』確かに一方向だけで見てしまえば信頼を裏切る行為で、それは子供にとって大人への不快感、憎悪、見放され感を引きずるよなあ。しかしその過程や環境、感情をおもんばかることで、精一杯人を慈しみ愛するという行為の一場面だったのだ。あの時のあれは、いいもわるいも一番大事な根っこの部分の教育だったのだと畳み掛けるように気がついてゆき、なんかもうツボにハマったっていうか嗚咽してしまった。

子供も日常的に見聞きするテレビ。そう言えば、そこで世の中の個人主義、不道徳な事件ニュースの最後に、大衆が矛先にしやすい行政のせいにして、こんなことはあってはならないとだけ切り捨てるようなコメントが目立つ。世の中はスマートで綺麗なものばかりではなく元々不条理な苦しみと慈悲慈愛が織り混ざったものであることを知り、だからこそ助け合う者同士のあなたも私も存在していいんだ、そんな世の中で道徳的な言動をどう行うか?と良く生きていくことを子供には学んでほしい。子供のそばに、不安や悲観しか残らないようなものコメントの後に、そんなフォローの言葉をかけられる大人がお茶の間にいて欲しい。
子供の成長に待ったはないから、教職って大変だと改めて思った。しかし、教育は教師だけでなく子供の周りにいる大人全てが教師や反面教師なのだろう。

そんなことなどをこの映画は思わせてくれた。

れんげ