劇場公開日 2011年6月11日

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アリス・クリードの失踪 : 特集

2011年5月30日更新

マスコミ向け試写会、口コミ、そしてネット上の一部で“すごいのが現れた!”と話題となったクリエイターがいる。その名は、イギリス出身のJ・ブレイクソン。わずか34歳ながら、初監督作となったクライム・サスペンス「アリス・クリードの失踪」で大絶賛を集め、次世代の映画界を担う存在としてすでにハリウッド進出が決まっている新鋭だ。突如として現れた、このJ・ブレイクソンとは何者なのか? そして「アリス・クリードの失踪」とは、いかなる作品なのか!?

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究極の心理戦に批評家大絶賛!緊迫のクライム・サスペンスの全貌をキャッチせよ

トロント、ロンドン、トライベッカほか、世界の映画祭を驚かせた緊迫のサスペンス!
トロント、ロンドン、トライベッカほか、世界の映画祭を驚かせた緊迫のサスペンス!

■クリストファー・ノーラン、ダニー・ボイルに続く若き天才、J・ブレイクソン
 その手腕に世界が震えた!

監禁部屋という密室で繰り広げられる鬼気迫る心理戦
監禁部屋という密室で繰り広げられる鬼気迫る心理戦

高校時代から短編映画を撮り続けては映画祭に出品し、「ディセント」シリーズなどの脚本家として活躍するなか、“たとえ、自主製作になっても自らの手で監督する!”との強い信念で脚本を執筆し、満を持しての初長編として「アリス・クリードの失踪」を撮り上げたブレイクソン。同作が世に放たれるや、トロント国際映画祭、ロンドン映画祭、トライベッカ映画祭といった各国映画祭で賞賛の嵐を巻き起こし、ロンドン映画批評家賞新人賞と英国インディペンデント映画祭レインダンス賞にノミネートと、新人監督とは思えないほどの実績を次々に挙げる。だが、それもそのはず。タッチ、ストーリーテリング、ビジュアルと、どれひとつとってみても、ブレイクソンは世界の名だたる鬼才たちに匹敵する才能の持ち主だったのである。


無言のままアジトを作り上げていく2人を追う オープニングにぐいぐいと引き込まれる
無言のままアジトを作り上げていく2人を追う オープニングにぐいぐいと引き込まれる

登場人物は誘拐犯の男2人と人質にされた女1人だけ、舞台となる主だった空間も3つほどと、徹底的に無駄なものを排除しながらも濃密なドラマがうねっていく語り口は、同じイギリス出身であるダニー・ボイルのデビュー作「シャロウ・グレイブ」や、クリストファー・ノーランのブレイク作「メメント」を彷彿とさせる。また、全編に満ちあふれる緊張感はデビッド・フィンチャーの大傑作「セブン」を思わせ、また、その緊張感が頂点に達する際に思いも寄らないユーモアが生まれてしまうノリは、コーエン兄弟の「ブラッド・シンプル」を思い起こさせる。ブレイクソンが彼らの影響下にあるのは間違いないだろうし、「アリス・クリードの失踪」には数々の作品へのオマージュが散りばめられているのもうかがえる。だがそこには、ブレイクソンでしか醸し出せない“なにか”がある。

なにはともあれ、誘拐犯コンビが黙々と工具や備品を調達し、アパートの一室を防音完備の監禁場所兼アジトに作り変え、拉致した人質のアリスを部屋に運び込む──そして、彼女の悲鳴を合図に物語が動き出す! このクールでハイテンションなオープニングを観ただけで、映画ファンならば“普通の作品じゃない!”とゾクゾクしてしまうのは間違いないのだ。


■クールかつハイテンション! 才能がビンビン伝わる冒頭5分を特別公開!




■3人の男女と1発の銃弾――完璧だった誘拐計画が、やがて三つ巴の心理戦に!

相棒と人質を手玉に取ろうとするダニーだが…
相棒と人質を手玉に取ろうとするダニーだが…

刑務所で知り合ったダニーとヴィックは、誘拐のプランを綿密に練り、ターゲットとしてダニーが新聞で見つけ出した富豪の娘アリス・クリードを選ぶ。そして、路上で拉致したアリスをアパートの一室に監禁。目隠しをされたまま服をはぎ取られ、怯える彼女の写真と動画を父親に送り、200万ポンドもの大金を要求する2人。アリスに接する際は常に覆面姿、逃走を防ぐために排せつも目の前でさせるという徹底ぶりに、アリスの誘拐、監禁に隙はまったくないかに思われた。

だが、ダニーにはヴィックにも明かしていなかった“ある計画”があった。


それぞれの思惑が絡み、 パワーバランスが目まぐるしく変化する
それぞれの思惑が絡み、 パワーバランスが目まぐるしく変化する

アリスは、ヴィックが外出した隙に近づいてきたダニーに反撃を繰り出し、もみ合って銃を発砲! さらには、ダニーのマスクを剥ぎ取ってしまい……そこに秘められていた事実を知る。彼女は衝撃と怒りを感じるも、ひとまずは彼に従いながら脱出することを必死に考える。そこへ戻ってきたヴィックは2人の様子に不信を抱くが、彼とダニーの間にも思わぬ“関係”が隠されていた……。

もみ合いの際に壁に撃ち込まれた弾丸と床に転がる薬きょう、ダニー、ヴィック、アリスそれぞれが抱える思惑と秘密が渦を巻き始め、誘拐計画は、静かで熱い熾烈な心理戦へとなだれ込んでいく。予測不可能な展開、少しずつ素性を明らかにしていく登場人物たち……。

果たして、ダニー、ヴィック、アリスの思惑とはなにか? そして彼らを待ち受ける運命とは!?




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