ブラック・スワンのレビュー・感想・評価
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エクソシストよりしんどい
ちょっと前に見たエクソシストの映画よりよほどしんどいです
休日に貴重な時間を費やしてお金を使いその日を楽しく過ごそうという人にはまるで向きません
サイコスリラーと割り切って、異常な世界を覗いてみよう 美しきバレーの舞台の楽屋裏の出来事、葛藤を覗いてみよう
という人にはいいかもしれませんが・・・
たぶん少数派
ちょっと鬱な傾向のある人、現実があまりうまくいっていない人でややネガになっている方
はまじめに見ない方がいいと思います
同様な方で、途中で映画館から逃げるように出てしまった人もいましたので・・・
もちろん人それぞれですが
とりあえず
おおまかにそう言っておきます<(_ _)>
ズシンと、暗い。
ずっと前から観たかった作品。
理解できるかはともかく、こういう心理的な、神秘的な映画は興味あり。
ホラー映画みたいとは聞いてた。
いやいやオバケとかでないし、ホラーはないっしょって思ってたけど、
人の嫉妬、疑心があそこまで過剰に描かれると、
こんなにも恐怖に変わるのか…と怖さを実感。
普通のホラー映画じゃない、特殊なホラー映画の感覚。
多分というか絶対ナタリーの演技が素晴らしかったに違いない。
主役があの迫真の演技をしたからこそ、この怖さを実感できたのではと思う。
一言、凄かった!
それにしても、前から2列目でみる映画ではないな…
いろいろ疲れた…
引き込まれました
オスカー女優になったナタリーの演技がやっぱり良かった
バレリーナとしてまったく違和感がなかった
バレェをやってる人の目にナタリーの踊りはどう映ったのか、少し気になった
プリマの孤独感と重圧
壊れていく心
現実とも妄想ともとれるラストシーン
引き込まれ、集中して観れる映画でした
黒鳥を踊ることは大変なことだよ
映画「ブラック・スワン」(ダーレン・アロノフスキー監督)から。
バレエと言えば「白鳥の湖」(たぶん、それしか知らない(汗))
主役である純真な「白鳥」が、邪悪で官能的な「黒鳥」に変身。
その2役を見事に演じきった主人公には、素直に拍手を送りたい。
同一人物が、そのニ面性を両方、表に出すところに、
この作品の面白さ、凄さがある気がしている。
しかし、自分の生活に置き換えてみると、
「善・悪」両方を使い分けて生きる必要性は、あまり感じない。
勿論「寛にして律」(寛大だけれど、怖れられる人物)のように
相反することを備えている人物には憧れるが、それとはちょっと違う。
誰もが持っているニ面性を、どのようなバランスで表に出して、
自分という人間を作り上げていくか、が大切であるといつも思っている。
さて、選んだ一言は「黒鳥を踊ることは大変なことだよ」。
これには、台詞には出てこないが「白鳥の心を持ったまま」という
気持ちが隠れていると思う。(だから、難しい)
どちらかに徹して良ければ、楽なんだろうけれど、そうはいかない。
この難役を乗り越え、彼女は誰もが認めるプリマドンナになった。
意外と重たい作品だったが、大満足である。
怖い~
精神が破壊している映画って、どこまでが空想で現実がわかりづらい印象があり、苦手なんですが。
ブラックスワンは「白鳥の湖」と関連させて、まじめなホワイトスワンが悪いブラックスワンに変身する姿をナタリーの素敵なバレエと演技でこれでもかと魅せてくれました。
個人的にはウィノナライダー大好きだったので、あの役は・・・・。
リアリティバイツの頃、あんなに可愛かったのに~。
ナタリーの演技に魅せられた二時間でしたよ。
DVDより劇場向き映画でした。
乗り移っちゃったね
途中から演技に入り込みすぎていた!!
ナタリー演じるニナ・セイヤーズが怖い!!
しかも、痛いw
ゾクゾク感が頂点に達しってエンドロール・・・。
オタマさん的にはナタリーの演技だけで十分満足なのである~
面白かったというより、怖面白かったデス!
のみこまれました。
某海賊映画とのはしごで、正直あまり期待していませんでした。
結果、ブラック・スワンの世界にのみこまれました。
特に終盤、渦とかうねりに似た感覚。現実と妄想の境界が混乱。
疲れた。それくらい引き込まれる映画でした。
ナタリー・ポートマン良かった。すごく。
よい子の悲劇!
ナタリー・ポートマンがすごいという話だったので見に行きました。
確かに、ナタリーの鬼気迫る演技に圧倒されっぱなしでした。
鍛え上げ、削ぎすぎるほど削いだ肉体、躍動感、さすがです。
現実と幻覚(幻想・妄想)が入り交じる展開に、途中頭が混乱することもありました。
思い返せば、最初の劇場に向かうシーン。
ニナの背後からのアングル。ニナと一緒に歩きながら揺れる映像。
そこから鑑賞者はニナの視点に入っていったのですね。
ニナの視点から、現実と幻覚を交えながら、ストーリーが進められたのですね。ニナの視点ということを考えると、少し頂けないところもありましたが(第三者的な、やや客観的な視点)、自分の鑑賞しながらのあの混乱した状態は、正しい感覚なのでしょう。
最後はどうなるんだろう、すっきりした気分で劇場を出られるのだろうか…と心配していたら、やっぱり悲劇的な結末でした。
精神に異常を来したまま、終わってしまうのだろうかとも思いました。
ですが、一回ですが、輝けたことが唯一の救いでした。
「パーフェクト」ニナの人生はあのワンステージのためにあったんですね。
母の期待に、自分を抑圧してきた自分。よい子に、バレエに打ち込んできた自分。よい子の踊りを脱して、感情的に表現するには、監督が言うように「解き放つ」しかなかったのでしょう。
自分を解き放つのには、少々のドラッグ、セクシャルな感覚、そして抑圧してきた自分自身を殺すしか他にはなかったということでしょうか。
ビリビリ来ました
最近では一番の衝撃作でした。アカデミー作品賞取って良かったんじゃないの?って思いました。最後の大歓声からのエンドクレジットが上手い!ずっとビリビリ来てました(笑) オススメです。
この監督とナタリーすごいなぁ・・・
期待の大きさに・・・残念
ナタリーポートマンの繊細な演技、きっと白鳥と黒鳥、特に黒鳥を通して、嫉妬や羨望渦巻く、役者心理をきめ細かく描き出す映画なんだろうと想像して、期待して見た。結果からいえば、「?」特に後半の過剰な演出、母との葛藤が何やら「刺し身のツマ」扱いで深まらず。どうしてこの映画でアカデミー賞?という?がついてしまいました。途中のシーンも自分のなかでは「ちょっとこれは…」というシーンがあり。駄作ではもちろんありません。でも、残念な映画でした。
ナタリーに讃美の拍手!
ナタリーポートマンの「ブラックスワン」いつものように独りで観に行き、
久しぶりにバレエの気迫と美しさ堪能しました。
またストーリーに無駄が無く、どんどんと追い込まれていく主人公ニナの喜び、苦しみ、悲しみ、
よく描かれていて緊張した110分です。私はこの映画好きですね。
私自身の人生の中で確信を持ち、このように生きたいとか何らかの職業で成功を収めたいと
渇望した事が無いので、才能豊かなニナの様な生き方には憧れを持ちますが、
一流と呼ばれる人方はきっと何時もこのような葛藤を抱えながら生きているのでしょうね。
二役特に黒鳥を演じる事のみに邁進する生真面目さは、ちょっと窮屈で逃げ場が無く肩が凝ってしまう
感覚に襲われましたし、現実はどの場面なのか試行錯誤する感覚も味わいました。
そして鏡に映った彼女の白鳥の衣装が血に染まっているのを見て彼女と共に気付きました。私も・・・。
なぜかその時胸がいっぱいになり涙してしまいましたよ。
母親の期待、仲間の羨望と嫉妬、フランス人監督トマスの完璧なバレエへの拘り、錯覚の恋
最後に彼女は解き放たれたのでしょうか。それにしてもあの黒鳥のメイク、バレエ素敵でした。
ナタリーポートマンに拍手!
もう少しソフトな味付けの映画が観たかった・・・
東日本大震災前日3月10日に「英国王のスピーチ」を観て以来久々に劇場で鑑賞した。自粛していたわけではないが、奇しくも同じくアカデミー賞の主演賞を獲った映画だ。心理スリラーと銘打っていたので、ある程度は覚悟していたのだが、ここまでホラーめいた映画だとは思いもよらなかった。一見華やかなバレエという職業が実際は過酷だということは痛いほどよくわかったが、ああまで見せつけられると、何だか夢がなくなるなぁ。プリマバレリーナはそりゃあ大変だと思うけど、あそこまで主人公を追いつめなくてもよかったんじゃないかと思う。観ていてつらくなってくる映画だった。ナタリー・ポートマンは主人公の雰囲気にぴったりで、すごく頑張っていたと思う。アカデミー賞は納得の演技だ。お疲れさまでしたと言いたい。愛まで掴んだんだから、苦労も報われたね。おめでとう!
圧倒的な演技力
ナタリーポートマンってレオンの頃から知ってますが、本当に良い女優さんになりましたね。
悩みながらもプリマドンナになる為自分の精神を傷つけながら・・・
2面性をいかんなく演じきっていて、考えさせられる映画でした。
ナタリーの演技に圧巻。言葉がでない。
噂どおりにナタリーの演技がすごすぎて、しばらく現実に戻ってこれなかった。
初めからラストまで、暗い。
ニノ(ナタリー演じる主人公)の狂気が加速していく疾走感があり、2時間もあっという間。
セフレがテーマの「抱きたいカンケイ」よりも、美しいバレリーナの本作のナタリーの方がずうぅっと官能的。
トレーラーの羽を抜くシーンを観たとき鳥肌がたつ恐さでびくびくしてたけど、本編ではナタリーの演技に飲み込まれていく感じ。
レイトショーで夜中に観て、ぼんやりした気持ちのまま寝るのをお勧めする。朝見ちゃダメな作品だと思う。
踊り子とアーティストを分かつ何か
評判通りでした。
踊り子とアーティスト、その間を分かつ何か。もがきながら超えることを望む美しい白鳥、ニナを演じるナタリー・ポートマンが素晴らしかったです。
黒鳥は凄かった。そしてさらに美しく輝き、劇場で観て良かった!と思いました。
踊り子で終わった母親、チャンスを得た娘を柔らかくしめつけるのは嫉妬心からなのでしょうか。オルゴールが母親の想いを象徴しているようで印象的でした。
ニナはそういう娘なのでいいと思うけど、芸術家ばかりにしては全体に台詞がサラサラしてて子どもっぽい印象なのは惜しい気がしました。
まあ、台詞の無い場面が重要な作品ですし、字幕頼りなので本当は違うのかもしれませんけど。
パーフェクト!!
1回目試写会で、2回目は初日に映画館のおっきいスクリーンで鑑賞!!
一度目はただただ圧倒されて観終わった感があったのですが・・・
二度目はじっくり世界観を味わえ、現実と妄想の区別も出来ました。
ニナの苦しみや目指すところ、押し潰されそうな程のプレッシャーをひしひしと感じ、アタシもすっかりブラック・スワンの世界にのめり込んでいました。
そして、プレッシャーを乗り越えたというか、破滅へと向かっていく「美」に感動しました。
涙が出たから感動というのでは無いのですが、一度目は泣かなかったのですが、二度目はラストで涙しました。
あの『パーフェクト』へのこだわり。執念。
けれども・・・黒鳥としてはパーフェクトだったのかもしれませんが、白鳥では最初リフトの所で落ちて失敗しているのですよねー。
だから、公演全体を通すと実はパーフェクトじゃ無いんですよね・・・。
けれども、一度目の鑑賞の時にそれを忘れてしまったし、実際観客もその失敗を忘れてしまうほど、その後はスゴい出来だったのですが~。
そして、オープニングの白鳥を踊っている夢を見ている所からの伏線は二度観て気づきました。
ロッドバルトの存在も。
ライバルリリーの背中の羽。演出家トマ。
ある意味二人はニナから見たらロッドバルトとオディールなんだーと。
こりは勝手なアタシの解釈です~。
それから「音」
この監督の作品では効果音的な「音」がとても耳に残ります。
場面場面でとても。
母娘関係について、母娘の間にあった抑圧と競争心の複雑さもより理解でき、母親の挫折を自分のせいにされていたという思いが、ずっと言いたくて言えなかったのに、「ママは群舞、アタシは主役」のような事を最後に言い放った時からの感情の遷移はすさまじかっです。
押さえていたものが溢れ出した感。
薬の使用については、それが解放になるという悪魔の囁きはちょっと安易かな~と。
やっぱり薬か~的な。
ちょい残念。
あと・・・えーと・・・一度目の時は黒鳥になったニナは白鳥には戻れないと思ったのですが・・・
ニナの妄想と現実は、黒鳥と白鳥の二面性で、どちらの要素も完璧に持っていた類まれなる才能の開花だったのですよね。
だから、もしもあそこで終わらなければ更なる高みに・・・と感じなおしました。
ただ、ニナの精神が打ち勝ってそれをコントロールできるか、保てるかは疑問ですが・・・。
ホントはも一回観たい。
でも、体力的にも精神的にもハードだからな~。
行けるかなー。
ポートマンの鬼気迫る演技作品
ナタリー・ポートマン
僕の中では、レオンのマチルダのイメージくらいしかなかった。
ですが、アカデミー賞獲得も、頷ける演技力だと思います。
特に、メイクもあるけど、黒鳥のニナは、ポートマンじゃないみたい。
また、女性同士の濃厚ラブシーンや、ひとり・・・のシーンは、
こんなシーンも出来るんだ、とちょっとビックリ。
が!本当に久しぶりに、「痛い痛い」と
途中途中で目を逸らしたり、閉じたりしちゃいました。
個人的には、スリラーというより、ちょいスプラッター作品です。
ラストも、こういう終わり方?という感想。
作品内容云々というより、
ナタリー・ポートマンの演技力に尽きる作品。
バレエのシーンは、興奮します。
絶対観て!とオススメしたい作品ではありませんが、
鬼気迫るポートマンを観たい方は、劇場でご覧下さい。
どちらかというと苦手
以前から言っているとおり、私はアカデミー賞で評価されるタイプの映画は、どちらかというと苦手なことが多いようです。
『ブラック・スワン』も、やっぱりそっち系な気がしました。でも、この映画の評判がいいのは、何となく理解できました。
レオナルド・ディカプリオ主演の『シャッターアイランド』という映画があったけど、精神が崩壊していく中で、何が事実なんだかわからない倒錯した世界を描くという点では、似ているのかなあ。それをバレエの世界で描いているので、ずいぶん雰囲気は違うかもしれないけど。
ハンディカメラを多様していて、歩いたり踊ったりしている人物を舐め回すようにカメラも動き回るので、見ていてちょっと疲れました。
ナタリー・ポートマンは、すごくよかったと思います。
シックス・センスの時みたいに、ビクッってする場面あり。
ナタリーポートマン主演のサスペンス・スリラーですよ。
物語は~
バレエダンサーのニナは、とにかく真面目な性格。
白鳥の湖の主役の座を掴んだものの
性格が踊りにも反映しているため
儚げな白鳥の踊りは完璧に踊ることが出来るけれど
王子を誘惑する黒鳥の踊りが上手く踊ることが出来ません。
演出家や新人バレリーナ、そしてニナの母親との関わりを織り交ぜながら
ニナがだんだんと精神的に追い詰められていく様子が描かれていきます。
話が後半に進むほど、怖さが増していきますよ~。
幻覚と現実が交錯する中、ニナが見る映像に
ヒェ~~~!と思わず力が入っちゃったりして。
私が注目したのはニナの母親。
過保護というだけではなくて
実はニナにすっごいプレッシャーかけまくってるんです。
私も2人の子を持つ母ですが・・・
こんな風にならないように気を付けようってしみじみ思っちゃった。
ナタリー・ポートマンは見事!この作品でオスカーの主演女優賞をGET!
うんうん、納得。なかなかの演技でしたよ。
Hなシーンも結構あったりしますし。頑張ったなぁ~って。
ただ、役作りのために10kgの減量をしたとかで
普段から外国人の女優さんとしては
それほどメリハリのあるボディではなかったのに
ガリガリになっちゃって・・・。
ホント痛々しいって感じでした。
更には、役に飲み込まれていっちゃうしね。
私で良ければ友達にしてください。そんなに悩まないでぇぇ~~~!
と声を掛けたくなるほどでしたよ~。
え?困った、大変じゃん!
なぁ~んだ、良かったよぉ~。
なに?やっぱり、そう来るか・・・
みたいなエンディングです。
そうそう今回、ガルガリなナタリーポートマンですが
最後のカット、顔のアップがとても綺麗なので
ちょっとホッとしたりしましたよ。
ブラックスワン星は~
4つです。
崩れゆく魂はおぞましくも美しい
公開2週間足らずでレビュー総数40件近くって凄ッ。
いやー、こわいこわい、こわいこわい映画でしたね(淀川長治さん風に)。
小説・絵画等々、芸術と呼ばれるものを求める人間には
己をトコトン追い詰める破滅的な方も多いようだ。
本作の主人公ニナも然り。
幼い頃からバレエしか与えられなかった彼女は、
バレエダンサーとして成功するしか自分を
この世界に存在させる手段は無いと信じ込んでいる。
ニナが崩壊するに至った理由は様々だし、その引き金となったのは
奔放なリリーの出現だろうが、問題の根幹はやはり母親だと思う。
娘に己の夢を『代理』させる母親の、娘への執着たるや凄まじい。
娘の顔を描き殴り、小鳥のように飼い慣らし、
優しい笑みの直後に憎しみの言葉を口にする。
僕にはニナが『自分が生まれた事で母の夢を奪ってしまった』
という変な罪悪感(プレッシャー)を感じているように見えた。
それとニナが性的衝動を抑圧するのも、この母親自身が男性に対して
不信感を抱いてるからじゃないんかね。はっきり描かれてる訳じゃないけど。
あの母親にもう少し焦点を合わせたら更にオソロシイ映画になったのでは、
と勝手なことを言ってみる。
話題を変えます。
映画内で繰り返される裂傷のイメージ。
やけに耳を突く、皮や肉の裂ける音、服の擦れる音、骨の軋む音。
ひとつの肉体にふたつの相反する魂は入れない。
ニナの肉体が裂け、軋み、変形する様は彼女の『変身』とも取れるが、
入り切らなくなった魂が肉体を破り出ようとしているようにも見える。
——卵殻を破り生まれ出るイメージ。
思うに、何かが破裂・炸裂する様っていうのは美しいんですよ。
原子核が分裂する時に膨大な光熱を放つように、壊れるってことは同時に、
それが有している何らかのエネルギーを外にぶちまけるって事なのでは。
そして我々はそのエネルギーを受けて凄いとか美しいとか不快だとか
おぞましいとか自分なりの感情に変換してるんじゃないかしら。
圧力が強ければ強いほど、破裂の際のエネルギーも凄まじい訳で、
クライマックスのニナはいわば、
ぎゅうぎゅうに圧縮された魂を燃料に炸裂する花火だった。
そして彼女は白鳥と同様、死により自由を得る。
あそこで死ななくとも、いずれはあの“姫君”と同じに朽ち果てたろう。
物語の開幕から、彼女にはあの結末しか用意されていなかったのかもしれない。
<2011/5/14鑑賞>
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