太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男のレビュー・感想・評価
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「チェス」と「将棋」の違いが、「日米の文化」の違い
映画「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」
(平山秀幸監督)から。
太平洋戦争、サイパン島での史実に基づいた物語、
そう理解しながら鑑賞すると、また違った視点が生まれてくる。
アメリカ軍の指揮官にとっては「武士道、自決」が理解できず、
どうして命を賭けて向かってくるのか、わからない。
そんな時、日本の文化を理解しているアメリカ兵が口を開く。
「自尊心の問題です。長い間に育まれた考え方です」と前置きをして、
一個の小さな木片を出し、説明を始める。
「これは将棋の駒です。敵と味方を見分けるのは、駒の向きだけです。
チェスと違い、大佐の駒がとられても、敵はその駒を捕虜にしません。
方向を変えて、大佐に対して利用できます、味方として。
日本人は主君への忠誠に重きを置きます。
捕虜となれば、新しい支配者に同様の忠誠を・・示さなければなりません。
捕虜になれば、天皇を裏切ることになる。
そうなるくらいなら、彼らは死を選ぶのです」
これは「武士道、自決」をわかりやすく説明しているな、とメモをした。
「チェス」と「将棋」の違いが、「日米の文化」の違いとなっている。
なるほどなぁ・・日本人らしいゲームだな、将棋は。
具体的描写が欠ける
総合:65点
ストーリー: 55
キャスト: 65
演出: 65
ビジュアル: 70
音楽: 65
長いこと戦っていた割に、淡々と話が進んでしまう。どのような作戦をたてどのような戦いをしたのか、どうやって兵士だけでなく民間人までまとめていったのか、食料とか生活をどうやったのか、そのようなことが具体的に書かれていない。アメリカ軍にフォックスと名付けられ、憎まれ敬意を得るほどのものを、是非劇中で見せてほしかった。ところどころでそういうのが出てくるだけでは、彼らの餓えとアメリカ軍との遭遇に怯えながら生き残る厳しさがあまり伝わってこなかった。本隊が壊滅しても彼らだけはどうにか山奥にこもって戦い続けましたよ、それだけで終わってしまって物語の本筋が見えていない気がする。当時の日本軍の、敵に降伏せず死ぬまで戦い続けるという教育を受けた指揮官が、それをこれほどに長く全うしたのは優秀であるからというのはわかるが、途中には厳しいことも残酷なこともたくさんあっただろう。それも描いてこそ現実感があるのだろうが、医療品がなくて兵士が死ぬのもあっさりと描かれていて、見ているこちらもあまり感情が揺さぶられることもなくあっさりと見終わってしまった。
主役が影薄すぎる
戦争物全般の暗く重い雰囲気で物語は流れていくけれど、
それ以上に主役である大場大尉のキャラクターが薄すぎる気がするんだけど。
「太平洋の奇跡」というタイトルから想像するに
もっとすごいことをやるのかと思っていた。
たった47人で生き残ったことも十分にものすごいことだと思うけれども
ちょっと、タイトルと内容のギャップ、主役のキャラの薄さが残念。
必見の価値ありです
やはり戦争がテーマだけに重い内容でした(≧□≦;)
誰の為に死ぬのか?何の為に死ぬのか?はたまた誰の為に生きるのか?何の為に生きるのか?それぞれの立場や考え方、そして迫りくる敵、追い込まれてなお貫く意志!本当に日本兵とは相手にしてみれば脅威だと思う。今はそんな貫く意志を持った日本人がいるのだろうか?時代が違うとはいえ、何かを貫く意志は見習うべきかとも思う。逆にいえば柔軟性が現代人の特徴かもしれない!古人の生きる哲学、ぶれない考え方を見習いたい。
それにしても、井上真央の演技力に脱帽です。自分の中では助演女優賞を差し上げたいほど惹き付けられました。
子供と観たい。
今週のおはシアは~
“太平洋の奇跡ーフォックスと呼ばれた男”ーをご紹介しました。
戦争映画。実はとても苦手なジャンルなのですが・・・。
調べてみたら、実在した人物、主人公の大場栄大尉は戦死しなかった。
と書いてあったので観に行くことにしたのです。
(とにかくハッピーエンドが大好き人間なもので~。)
太平洋戦争末期、日本兵すべてが玉砕したと伝えられていたサイパン島。
実は生き残って山にこもり、アメリカ軍に抵抗し続ける兵士たちがいました。
率いていたのは大場栄大尉。
アメリカ兵の捜索を頭脳作戦でかわし、彼らからフォックスと呼ばれた男。
終戦後も山にこもり続けるも、投降を決意します。
名誉の自決が賞賛されていた時代、アメリカ側に
「軍隊は上官からの命令が絶対」と伝え
司令官からの「山を降りよ。」との命令を促した彼。
部下を前に言った
「君たちは本当に立派に戦った。恥じることはない。生きて日本に帰ろう。」
の言葉には涙がこぼれました。
この映画はアメリカ兵からの視点で描かれています。
平和であることが当たり前の私たちに
当時の日本兵、民間人の気持ちを理解することは難しいですよね。
日本人に脈々と伝えられてきた精神や考え方。
それらを2年間日本に留学した経験のあるアメリカ軍大尉が
将棋の駒を使うなどしながら、解り易く説明しているんです。
この映画、私の子供たち世代の人達にも是非観てほしいと思います。
生まれた場所によって、また、同じ日本人として生まれながらも
生きた時代によって、こんなにも大きく環境が変わってしまうということ。
当たり前のことですが、改めて感じさせてくれる映画です。
私がもし、今日死んでしまったら。
きっと家族がキチンと葬儀の準備をしてくれて
綺麗に白装束を身にまとい、旅立つことが出来るでしょう。
でも戦場では、バタバタと銃弾に倒れ、埃にまみれてその場に放置される。
映画の中でも観ているのがとても辛い場面です。
最後の総攻撃の時の「突撃ーっ」の声で私は一気に涙があふれました。
大場大尉役の竹野内豊さん、大場大尉の持つ繊細さも上手に演じています。
私は作品の中に1人は目力のある役者さんを!と常々思っていますが
今回は部下役の山田孝之さんが頑張っていますよ。
唐沢寿明さんの肉体改造してまでして臨んだ演技。
ファンの方にはたまらないと思います。
アメリカ軍が日本人を投降させるために
日本を懐かしく感じるさせる歌をスピーカーを使い
山に向かって流すんですね。
“やしの実”を耳にした日本人たちが、皆手を止め
聞き入るシーン。グッときます。
音楽の持っている力ってすごいんだなぁ~。と実感します。
“太平洋の奇跡ーフォックスと呼ばれた男ー”
子供たちともう1度観たいと思っています。
星は~4つです。
先日、日本テレビのZEROという番組で
この映画に関連した特集を放映していました。
実際にバンザイクリフから飛び降りたものの、奇跡的に助かった姉弟が
サイパンを訪れてお話をされていたんです。
当時14歳だったお姉さんは助けられた時
弟さんに自分の着ていたランニングをかけてくれたアメリカ兵を見て
自分たちは間違ったことを教えられていたのでは・・と思ったと言っていました。
そして教育というのは本当に怖いもので、日本のTOPの人達には
しっかりしてもらいたい。とも言っていました。
戦争について、日本が何をされたか。だけでなく
何をしたのか。についても正しく伝えていかなければならないし
その上で私は、戦争はするべきではないんだよ。と
子供たちに教えたいと思っています。
軍人の見栄
軍人のプライドというより見栄を感じる作品。
軍幹部の自死を見栄というのは失礼かもしれないが、
やはりプライドよりも見栄を感じる。
切腹の形をとってはいるが、腹を切るのは苦しいから銃で即死を選ぶ。
歴史上は切腹として残ったのだろうか。
腹を切るのが苦しいなら死ななくていいから、みんなで生きようヨ。
大場大尉の投降も自ら降伏はできないが、上官の指示であれば従うという見栄だ。
背中に入れ墨を背負う一等兵と家族を殺された看護婦は、
憎しみだけでアメリカ兵に対峙する。心情的には軍人の見栄より理解できる。
職業軍人は見栄、プライド、過信で日本をまちがった方向へ誘導した。
しかし、戦争責任を軍人だけに押し付けてはいけない。
それを許した国民にも大きな責任があることを認識するべきだ。
唐沢の●●●が・・・
結局、大場大尉の決断は1テンポ遅く多くの人命を失ったのでは?収容所の日本人捕虜に対する対応を早くから知っていたのに
一番印象に残ったシーンは、マシンガンをブッ放す唐沢のホッペがブルンブルン揺れてたとこかな・・・
語り継ぐということ
さきの戦争については
未来永劫きちんと語り継がなければいけない
実際にはもっと残酷でもっと厳しい現実だったかもしれないけれど。。。
本作では戦時中、只まっすぐにお国のため、天皇陛下のためと死んでいった若者や様々なことに疑問を感じつつも、日本を守るため一生懸命
職務をまっとうしようとした人間の姿が描かれていた。
大げさな演出もなく限りなく事実に忠実に描かれていたのではないだろうか。
あの戦争を体験した人々にとって
簡単に語れることでもなければ、その後に生まれた僕らが意見できることでもないことは分かっているけど
お国のため、家族のため年半ばで散っていた若者たちの思いや魂は
とても尊くて清くて輝いて、僕には見えます。
パシフィクでもフォックスでもなく
いやま、
この映画中でもそうですが、
圧倒的なブルジョア生活をしている米兵と
ホームレス以下の極限で戦う帝國軍人
そりゃ、こんな戦争勝てるわけありません。
そもそも、戦争自体無駄なこと
それをすると判断したこところは、
地球の敵です。
適当な米兵とストイックなだけの軍人
軍人はかわいそうですね。
負け戦なのは周知ですので
まったくどんでん返しがあるわけではなく淡々と進むだけです
役者がステキでした!
サイパンに10月に行き、そのときにサイパンで激戦があったことを知りました。戦争は決して繰り返してはいけない最も恐ろしい出来事、だからこそとても感銘を受けるし、興味を深く抱きます。
今回はサイパンにいったメンバーで観に行きました。
ドキュメンタリーはよく見るのですが、戦争映画となると重くなるため、あまり観たことがありません(´・_・`)だからあまり比較できないのですが、まぁこんなものかと。。結局何が言いたかったのか…がわたしにはあまり伝わってきませんでしたが、胸にどっしりくる感じです。
映像はすごくリアルで、殺戮シーンはやはり怖いです。迫力があります。
泥くささもリアルです。
あと、配役がすごい適材適所という感じで、より話に入り込めました。
竹野内豊、井上真央、唐沢寿明はとくによかったと思います!
こういうことがあったのだと、歴史・戦争映画は知的・興味のきっかけになるので、観て損はないと思います。
CMの過剰な煽りは不要と思う。
CMで多くの人が感動の涙をしたと有ったが、私は一ミリも涙が出ませんでした。
大場大尉が何故 降伏を頑なに拒んだかを上手く描写できれば、また違った評価かもしれません。
映画のラストで山田孝之の演じた兵士がどうなったのかが気になってます。
ラストシーンがいらない
作品自体は悪くは無いが
ラストシーンが取ってつけたようで
あからさまに安っぽいし
見る側の作品の評価も下げているのではないかと思う
イメージとしては
ラストを投降武装解除にしておいたほうが
印象深くなったかなぁ
唐沢寿明の戦闘シーンは「コンバット」程度で
いただけない
硫黄島からの手紙よりはかなり良いですかね
日本側のはちょっとね
今まで見た戦争映画では
「キスカ」
「203高地」
「八甲田山」
「The Longest Day」
「戦場にかける橋」
「The eagle has landed」
が良かった
どちらを握り締めた人にも変わらぬ敬意を
4.0判定という高評価を付けたのに、
なぜか不満たらたらのレビューになってしまった……。
一番の不満はタイトル。
これは映画の内容をロクに観ていない宣伝マンが
付けたタイトルとしか思えない。
何故って、この映画では奇跡など起こっていないだろう。
大場大尉らが生き残ったのは
“生き残る”という強い意志と努力があったからだ。
それを“奇跡”という客受けするだけの言葉で
片付けているのなら、全く気に入らない。
戦地で生き残った赤ん坊を“奇跡”と呼ぶ向きもあるだろうが、
ならばもう少しあの子に焦点を置くべきと思う。
次に、全体的な——特に物語の中盤における——描写不足。
奇襲1回、オトリ爆弾1つの描写だけでは大場大尉が
“フォックス”と恐れられる理由としては不十分では。
そもそも奇襲とオトリ爆弾が同一人物の
策略である事を示す理由も曖昧だし、
米軍が「奴はフォックスだ!」とうろたえる描写は
大袈裟というか、些か滑稽にさえ見える。
また、唐沢寿明、中嶋朋子、そして
D・ボールドウィン他米軍側のキャラ達……
みんな存在感はあるし、複雑な心情を抱えていそうなキャラなのに、
どうにも中途半端な印象のまま映画内での役割を
終えてしまうのは実に勿体無い。
この物語を描き切るには、人物や状況説明に割く時間が
あと30〜40分ほど必要だったのではないか。
(憶測だが、時間の制約上泣く泣く削ったシーンも多いのでは?)
しかし……
それでも本作は魅力的だ。
人間を描こうとする真摯な姿勢。
そして、あの戦争を戦った人々に対する敬意の念。
それらが十二分に伝わってくるからだ。
米軍側の実質的な主役であるルイス大尉
(S・マッゴーワンという役者さんは覚えておこうと思う)
の賛辞に対する大場大尉の返答や、山田孝之のあの衝撃的な行為は、
この映画が単なる商業目的で作られた
口当たりの良い英雄譚で無い事をはっきりと提示する
(マスター@だんだんさんが見事なレビューを書いているので、
そちらを読んでいただきたい)。
そして僕には、自決する為の刀を捨て、代わりに
家族の写真を握り締めた兵士の、あの悲痛な叫びが忘れられない。
あの彼を誰が「死に損ないの恥知らず」などと罵れる?
国を——家族や大切な人を守る為に命を賭ける。
その想いには、国境の違いも、ましてや生者・死者の違いすらも無いのだ。
観る価値ありの良作。
<2011/2/5鑑賞>
生きて勝つためには。
今まで描かれた戦争映画とはちょっと趣が違う、
映像や心理面でかなり淡々と進んでいく話である。
泥臭い軍人映画を想像すると肩透かしになるが、
これが実話のリアル、人間が思うことのリアル、
誰が好き好んで大量虐殺などしたいと思うんだと
今さらながら当たり前の人間性が前面に出された。
この物語の原作はD・ジョーンズという元米国兵に
よって書かれ、「敵ながら天晴」な抵抗力をみせた
大場大尉に敬意を示す内容となっている。
敗戦間近、サイパン島最高峰タッポーチョ山に潜み
米兵の捕虜や人質にならんと抵抗をみせる民間人と、
彼らを助けながらゲリラ戦を展開し続ける大場隊。
その闘いはのべ512日間。圧倒的に物資が不足した
山中で、なぜ彼らは生き続けることが出来たのか。
当時の誤った米国への畏怖は、今作も色濃く描かれ、
1人でも多くの敵を倒すことが目的。と言い放った
大場の命に対する解釈が変わっていく変遷が見事だ。
負けて生き恥を晒すくらいなら死んだ方がまし。と
敵地でほとんどの軍人民間人が自ら命を絶った時代。
決して投降はしない。という帝国軍人の誇りを守るも、
1人の無駄死にも許さず、時が来るまで抵抗を続ける。
実に頭の良い(元地理の教師)大場の闘いぶりが凄い。
とはいえゲリラ戦であり、多くは姿を隠しての生活、
投降を説得する米国兵とのやりとりも長々と描かれる。
英語が堪能で両隊の橋渡しをかって出る元木(サダヲ)
自身の子供のために説得をかって出る馬場(酒井敏也)
など、投降して生き延びることを推奨する人間もいたが
その多くは裏切り者!と称され、酷い仕打ちを受ける。
米国兵からみた日本人は、愛国心に満ち祖国のために
命を懸ける(米国もそこは同じだが)のと同時に、誇り
高く、悟れば自死を選ぶ侍魂が不思議に映っただろう。
今だから言える、できる、ことが当時は許されなかった。
日米双方からの描き分けは繋ぎを思わせ、やや不自然、
静かな戦争映画に物静かな竹野内豊は似合っていたが、
彼に個性が発揮されない分、大尉の貫録には今一歩。
実直な日本人像が色濃く描き出された作品だった。
(赤ちゃんを抱き上げる人間たちの笑顔が平和への第一歩)
「日本の」戦争映画の良作
邦画の戦争映画の中では、かなりよく出来てると思いました。
邦画の戦争映画らしく、人情的なシーンも多くありましたが、役者さんのリアルなくたびれた感じ(こけた頬など)がよく出ていて、役作りがかなり本格的なのがうかがえましたし、戦闘や策略をめぐらすシーンは殺伐としていて、リアルな戦争の雰囲気は十分出ていました(私は戦争を経験していませんから、あくまで戦争らしさですが)。
日本が下手な戦争映画を作ると、いつでもどこでも人情漂う雰囲気になりがちですが、そういった部分はあまりありません。そういう意味で、日本らしい戦争映画の良作だったと思います。
史実を元にした映画であり、戦闘シーンは少なく全体的に地味な流れですので、ハリウッドを見に行く気持ちだと失敗するかもしれません。
メッセージ性の強い物語、極限状態での民間人の描写(民間人を多く描くのは相変わらず邦画らしい。不自然な描写も人によっては無くは無いかも)、命を賭して戦った兵隊の勇気と誇りを見に行く映画だと思います。
ラストシーンは感動とともに、誇らしくなりました。こんな人々の子孫なんだな、と。
付け加えですが、邦画なのにアメリカ側の視点が多いのはちょっと違和感がありました。しかし、原作者がアメリカ人ですし、実際の戦いも密林での奇襲、罠が中心のゲリラ戦ですから、日本側の視点も踏まえて全容を描くのはそもそも無理だったとも思います。
まあ、日本人のみで製作したリアルな戦争映画と言うのは、なかなか難しいかもしれませんが。
尊大ですが、こんな感じで評価させていただきました。
ラストシーンが良い
今、戦争映画を作る一番の意義は、反戦映画である事。
なので、リアルで激しい戦場シーンや兵士たちの友情など無くても良いと思っている。
自由や愛する者が奪われていく一庶民を通して、戦争の愚かさ・残酷さを訴えた山田洋次監督作「母べえ」だって立派な戦争映画。
「パール・ハーバー」など言語道断。
今回の「太平洋の奇跡〜」は、リアルな戦場シーン、兵士たちの友情、そこに日本の戦争映画特有の大和魂も匂い、一歩間違えれば危うい戦争映画になっていた。
が、そう感じなかったのは、ラスト。
戦争映画は大抵、玉砕覚悟が多いが、彼らは投降してきた。
それは、恥じて捕虜になる為ではなく、正々堂々と戦い、生きていく為。
大場大尉の「生きろ」の一言が最後に響いた。
あくまでも個人感想だが、日本の戦争映画では、出色だと思った。
戦争映画なのにさわやか
アメリカ人がこの本を書いたと言うのが驚きです。日米合作のような映画でしたが、歴史の中でアメリカ人にも尊敬され、民間の日本人を助け闘った大庭大尉、淡々ととして任務を果たしていく姿を竹ノ内豊が抑えた演技で良かったと思います。日本の現状、戦争に負けた事を受け入れるのに。上官の命令が欲しいと言い。命令が来てから、兵士を引き連れて、軍歌を歌いながら行進して山から下りてくる場面は涙がでそうでした。戦争を知らない私でも、与えられた環境の中で、日本人の誇りを持って生きてきた幾多の先人達の精神力の強さに驚かされます。戦争はあって欲しくない。でも今の世はどうあるべきか考えさせられます。
全51件中、21~40件目を表示