劇場公開日 2016年8月19日

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「アメリカ味濃厚なSFコメディ」ゴーストバスターズ みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アメリカ味濃厚なSFコメディ

2023年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

知的

1984年のヒット作のリブート作品。前作とは違い、主人公は4人の個性的な理系女子なので、作品の雰囲気が変り、新作として鑑賞することができた。

ニューヨークで多発するゴースト騒動に、ゴーストを真面目に研究してきた主人公達が立ち向かっていく。当初、ゴーストを認めない市側の理解が得られず、悪戦苦闘するが、ついに、ゴースト達を活性化させた犯人を突き止め、ゴースト達とニューヨークを舞台にしたド派手な最終決戦を繰り広げる。

冒頭のゴースト登場シーンは、徐々に恐怖感が増幅していくという手法で、ホラー/オカルト作品のような悍ましい雰囲気を作っている。今回はコメディ色控えめなのかと思ったほどである。

前作に比べ、CG技術が格段に進歩してので、登場するゴースト達は桁違いにスケールアップして迫力十分である。また、最終決戦のシーンの主人公達の獅子奮迅の活躍ぶりは痛快であり、冒険活劇を観ているようである。

主人公達は、理系女子の名に相応しい難解な技術用語を連発して奇想天外の装置を創り出していく。彼女達が、本気で真面目にゴースト退治に取り組むところが健気でもあり、素直に可笑しい。演者が真面目におバカなことをやることで、観客の笑いを誘うのは、コメディの常套手段である。

どこか余裕があり、悲壮感は皆無でマイペースである、いかにもアメリカ的な主人公達の会話の合間に絶妙のタイミングで発せられる台詞が秀逸で、思わず苦笑してしまうのは、アメリカン・コメディの真骨頂である。加えて、ゴースト退治という題材も奏功して、本作は、アクは強いが上出来のSFコメディに仕上がっている。

但し、アメリカ色が濃厚なコメディなので、笑いのツボで、笑っている人、頷く人、首を傾げる人と、観客の反応は様々だったので、作品評価は分れるだろう。私も微苦笑止まりだった。

そういえば、若い頃は、洋画全盛時代であり、知的好奇心旺盛だったので、貪るように、アメリカ、フランス、イタリア、など、様々な国の作品を観て、大袈裟に言えば、映画を窓口にして世界を知ることができた。様々な国の価値観を知ることができた。

最近は、面白い邦画が多いので、洋画を観る比率が減ってしまった。というのは言い訳で、監督、出演者も知っていて、原作も読んだことがある、無難な作品を選んでいる。安心できるし当たり外れが少ないからだが、本作を観て、観る作品が狭すぎると実感した。

世界中で沢山の映画が製作されている。我々は、その多くを観ることができる環境にいる。映画の世界は広い。自分の価値感に合った作品ばかりではなく、未知なる映画の未知なる魅力に触れてみたい。本作を観て感じた、自戒を込めた率直な気持ちである。

みかずき
ホビットさんのコメント
2024年4月21日

フォローバックとコメントをありがとうございます!
2回目のキネマ旬報採用を目標になさってる…ということは、採用されたご経験があるんですね✨✨
素晴らしいですね✨✨
応援してます!!
では、また共感作品で拝見するのを楽しみにしてます。よろしくお願いします

ホビット
ホビットさんのコメント
2024年4月21日

みかずきさん、ゴジラを始め、たくさんの共感をありがとうございました!
みかずきさんのサウンドオブミュージックが見つけられず、こちらに来てみました。こちらの作品も面白かったですよね、レビューはしてませんが、確かに、最近洋画より邦画…という所に自分も共感してしまいました😊

ホビット
琥珀糖さんのコメント
2023年2月15日

共感ありがとうございます。

後半の洋画より比較的楽に鑑賞できる邦画(すいません、表現を少し変えまして・・・ニュアンス違うかも知れません)
私も最近邦画に居心地の良さをしみじみと感じております。
洋画のレビューを読みますと、実に様々な解釈があって、驚きます。
間違ったことに気付いて赤くなっております。
それではまた、
共感作で。

琥珀糖
ゆ~きちさんのコメント
2023年2月15日

いいね、ありがとうございました。

旧作から数十年経っているのに楽しい作品ですよねー♪かなり時代の変化を感じましたが、なかなか楽しい作品だと思います。

ゆ~きち